花粉だの煙霧だの黄砂だの
ただ表を歩くだけで一苦労してしまう時代

こんなときは逆転の発想が必要♪
「外」に出られないなら「内」のことに精を出せばいいんです

社(内)のコミュニケーションの案内人、Tのブログにようこそお出でくださいました

更新大幅遅れのことは、ちょっと横に置いておいて♪

さて、前回からの続きです

「この会社で働くことに誇りを持てるか」
という問いに対して
8割近い従業員に「NO!」と答えられてしまったA社
その数年後に
9割以上の従業員が「YES!!」に変わるまでのお話 6回目

その第一歩が、これまで設定してあったトンチンカンな理念を、
自らの本質にぴったりはまる適切なものに置き換えた、というものでした

Innovation together から
「生活応援宣言」にですね

言葉的には、売り場にイノベーション!?から、
「お客さんを応援しよう!!!」に変わったわけですから、
非常にわかりやすいものになり、好意的に受け入れられました

けど、実際問題

・お客さんを応援するってどうすればいいの?
・安くすればいいの?
・袋詰め手伝えってこと?
・自分、総務なんすけど、応援の仕方わかんないっす


などなど、そんな疑問を持つ人が多くいました
幼稚っちゃあ幼稚ですが、当然ちゃあ当然です
こういう時、つねにこうした声に耳を傾けるのが社内広報の努めです
だから、よくある目の前の仕事がんばれ」という答え
ある意味もっとも残念な回答なんです
だって回答じゃないですからね


しかしそこは慧眼なA社広報部、当然そのくらいは想定の範囲
理念の策定と同時に
「どうやって浸透していくのか」
「どうやって維持改善していくのか

という対策は当然用意していました
そもそも、理念浸透というフェーズ
多くの企業が頭を悩ますように、そう簡単なものではありません

A社の選択は、2つの戦略の同時展開でした

・理念は作った→具体的に何すればいいのかちょっとイメージわかない→じゃあそれを何かに表そう  
行動規範的なものを作成しよう

・この理念浸透をより効果的に周知していくために何か必要だ
社内報のリニューアル

というものでした
やっと・・やっと社内報が出て来ましたが、とりあえずクレド作成についてのお話を続けます
A社の行動規範(実は行動規範でもクレドという名前じゃないんですが)
この作成フェーズは、かなり画期的なものでした

なんと、全社員を巻き込んだんです!!

やり方はこうです
まず、各支店、各売り場からキーになるような人物を1名出してもらって行動規範作成委員会をつくる。総勢30人といったところでしょうか、結構な人数です。
これだけ集めて、いきなり話し合って行動規範作れといったって、それは無理難題。
そこでまずやったことは、参加者に自社のイメージを徹底して共有してもらったんです。

色に例えると? 文房具でいえば何? 
なんていう漫然としたイメージから、
ふさわしい営業時間ってどのくらい? 他社に勝ってるところ負けてるところ、いいスーパーって何?うちはなれる? 
といったところまで。
しかも延々となんと3ヶ月くらいかけて(実際は3時間くらいの会合が月に2回~3回)。

ここ、やってみるとわかるんですが、やっぱり同じ会社で働く人間、けっこうイメージはかぶるんですよね。そういう部分は自分たちの今の現状であり率直な姿です。そしてかぶらなかったところは重要な改善課題でもあるわけです。
会合にはスキルの高いファシリテーターを入れて(ここ重要)、徹底的な共有&話し合いを行なって行きました。会議の質はどんどん濃密になり議論は自然に白熱。

3ヶ月後、彼らは誰よりも会社の基軸(いわば理念だWAYだの)を語るにふさわしい人間になっていました。

そしてなんとここでその委員会のメンバーの半数を入れかえたんです!

返されたメンバーはそれぞれの支店、売り場からバトンタッチして別の人間を送り込んでもらっいました(当然その引き継ぎの際の情報共有は重大なミッションとして位置づけをしてです)。

そして、今度は残ったメンバーと新メンバーで、行動規範の策定を進行していきます。
新メンバーと残ったメンバーとの間では意識、認識は違いますが、共有の時間もしっかりとるのですぐに追いつきます。そしてやはり白熱した議論になります。
なぜなら、「この話題は、仕事をしている人間にとってとても面白いからです!!」
だって会社のこと、つまりは自分のことですからね。自分の羅針盤を自分でつくるって、従業員にとってはとてもやりがいのあるミッションですもんね。

そして、その策定のフェーズでも、やはり3ヶ月したらメンバーが半分入れ替えます。
それを繰り返し、行動規範はじっくりとくみあげられていく。
その過程のなかで、理解者、伝道者たちは会社の中に確実に増えていく・・・。


A社は、結局これを3年かけて続け、自社のクレドとして発表しました。
発表の際には、全従業員がその内容、意味まで深いレベルで把握していました。



組織のなかでの理念浸透に必要なPDCAを回す
いわば、社内ブランディングをきっちり機能させるために必要な要素
私は大きくわけて3つあると思っています

それはまず、
適切な上位概念
企業理念、経営理念、クレドや行動規範、スローガン、それにくわえて今であればCSR方針なども含まれますね


それを実際にドライブしていくための
人材、人材を育てていくためのシステム
研修といってしまうのは簡単ですが、ファシリテーションに加えて、意識を高めるための仕組みが必要です


そして、
情報共有、発信、コミュニケーション活性化を図ってくための手段
社内報などのメディアや、朝礼夕礼、全体会、あるいは飲みニュケーションなどが挙げられます

これらがすべて機能的に回る必要があります

A社のとった、この行動規範策定フェーズは、このうちの2つ
適切な上位概念策定と人材育成を実現してしまう一石二鳥の手だったんです

そして・・・そして、次回ついに社内報の話になります!!

お楽しみに!!

いやあ、月一更新ぎりぎりセーフということでお許し下さい
4月は・・・・・がんばります!!

読んでくださってありがとうございます


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