本 2016/Jul. 068 | 天風うらら
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宇宙の根っこにつながる瞑想法
天外 伺朗
2001

印象に残った文章

瞑想によって人生が劇的に変わることはありませんが、瞑想を続けていると、次々ともちあがるややこしい人生のゴタゴタにいちいち動じることが少なくなります。

かといって、奮闘を重ねて競争社会の勝者になっても、幸福が約束されるわけではないのです。お金が儲かろうと、地位が高くなろうと、名誉を得ようと、それらは幸福の十分条件でなければ必要条件でもなく、かえって苦しみを増しかねません。

現代人は、目的に向かって努力することが絶対的に正しいという常識を疑ってもみません。ですから、「エゴの目的意識を手放すことによって人は幸福になれる」という指摘は、世界観を根底からひっくり返してしまいます。

「人はなぜ生まれてきたか」という問いに、理性で答えることはできません。それでもあえて答えを探すなら、「私たちはこの世に遊びに来ている」のではないかな、と思っています。時間や空間を体験するため、個を体験するため、つまり分離そのものを体験したいがために、私たちは肉代をまとって生まれてきたのではないでしょうか。

瞑想のポイントは、調身・調息・調心といわれています。つまり、全身をリラックスさせ(調身)、ゆったり呼吸をすることによって(調息)、自然に心が調っていく(調心)プロセスが、瞑想なのです。

真言密教では、イメージを意密、マントラを口密、印を身密と呼び、これら三つを同時に用いて瞑想することを三密加持といって、これを実践することが悟りへの早道だと説いています。


備忘録欄

法界定印(ほうかいじょういん)
来迎引摂印(らいごういんじょういん)
小周天を活性化する印

アチューンメント(波長を整える)
全員が輪になって手をつなぎ、目を閉じてお互いのエネルギーを感じながら、数分間のチンもぬの時間を持つ。瞑想を終えるときは、代表の人が左右の人の手をギュッと握り、握られた人は反対側の人の手を同じようにギュッと握ってから手を離して、静かに目を開けます。