103/65/82.4 R=26m 187cm
104.3/65/85.4 R=25m 184cm
第一印象:ターン後半の加速力が大幅にアップ
どちらも「U16男子、FISジュニアモデル、マスターズ対応GSモデル」です。
非FIS成人モデルとスキー場主催のレース向けに今回試乗の目玉にしていた一台です。
デザインは共通なので写真は184cmのものとなります。
来季の187cmはREVOSHOCKがレースモジュールタイプとなり
安定感の大幅改善をしたとの事。
そのため操作性の難易度も上がる事になり、中間の長さである184cmの新登場です。
187cmは近い将来にR30を履かないといけない選手の準備段階という位置付け。
そして184cmもそれに近い挙動を示してくる純競技GSモデルです。
迎え角を作りターン前半から撓みを出していくと
ピタッと雪面に張り付いてそのまま下方向に鋭く加速していきます。
完璧に近いライントレースは荒れた雪面でも板がブレないので
タイムを落とすような要因を排除してくれます。
ターンマキシマムから板を曲げていくような動きは
板が嫌がってしまい下へと加速していきます。
ターン後半で板を曲げようとするにはさらに撓みを引き出す必要があり
ジュニア向けモデルとは言え、ハイスピードではかなりの脚力を要します。
むしろこれ以上板を横にしてはいけない!という板からのインフォメーションです。
気持ちの良い大回りとは無縁の挙動を示してくるので
基礎スキーにはあまり向かないと思いました(^^;)
逆に言うとレーシングモデルとしては、とても好印象です。
安定感は自分の履いているSERVOTEC 187cmより数段上でドッシリしています。
操作難易度も上だと感じました。
ただSERVOTECがダメなのかと言うと全然そのような事はなく
高い操作性と鋭い板の反応はリカバリー能力に優れているという利点があります。
ペラペラした不安定な挙動から不安に感じる事がありますが
板そのものはしっかりと仕事をこなしていますので不満はありません。
実際SERVOTECを好むレーサーは多くいる…というのがトレーニング現場での印象です。
187cmの乗り換えを検討されている方は現状維持という選択肢もアリだと思いますが
ターン後半の加速力が増してタイムアップが望めるため
買い増しという選択肢も良いかと思います。
184cmの挙動もとても良く似ており、
Rが1m細かい分だけ楽に返ってくる点が優しい印象でした。
曲がりすぎるという印象はありません。下へ下へ加速していきます。
G9RSの方が楽にターン前半を作っていけるので
マスターズ向けを検討されている方は履き比べが重要です。
板の操作難易度がかなり違います。