2月菅平裏太郎ファミリーにて開催された

ATOMIC TEST DRIVE2024の試乗レポートです鉛筆

気温-6℃、ハードパックされた圧雪バーン

レーシングモデルはポールバーン試乗しましたカエル

 
119/66/103.5 R=12.1m 165cm
第一印象:基礎スキーモデルもまったり傾向だゲラゲラ
 

【参考】2023-24モデル

116/65/101 R=12.6m 165cm

 

パッと見は大きな変更がなさそうに見えますがフルモデルチェンジですNEW

現行モデルとは完全別物の板で、挙動がまったく異なります。

S9iやS9のビンディングはX12GWが継続となりますが

来季モデルのS9iProはICON一択です。

えぇ~っおーっ!と思われるスキーヤーが大多数だと思いますが

ICONビンディングのラインナップ増加により

ICON16/12という選択肢が可能です(価格も抑えられています)。

 

ICONの特徴は周知されている通りですが

既存Xビンディングとの違いが示されている図を借りてきました。

縦軸が板の撓み量で、ICONの方がセンター部分の撓み量が多くなります。

早い段階からトップ~テールまで均等に撓む事により操作性がup!

全体の撓み量が増しているため、ターン後半のリバウンドが優しく

滑り手が板を走らせるマニュアル要素な部分が増えました。

ターン後半の走らせ加減の自由度が増しており

深回りのショートターンがとてもやりやすく

的確な重心移動だけで足元に素早く返ってくる…

狙い通りのラインをトレースしてくる板の反応が素晴らしいです。

現行モデルのオートマチック加速感が薄れてきた印象でしたが

これはビンディングの違いだと思います。

操作に余裕が生まれ、滑り手の対応幅が一段と増した板になりました。

 

もうひとつの変更点がサイドカットの寸法。

レーシングモデルのS9 FIS同様のモールドなのは従来通りで

S9 FISと交互に履き比べをしました…。

昨今のSL競技は振り幅のあるテクニカルなセットに変わってきており

レーシングにおいても深回りと縦方向の走りが重要視されているので

S9iProとS9 FISは良く似た挙動をしています。

(もちろん競技モデルのS9 FISの方が下方向に鋭く走っていきます)

 

ICONビンディングで低速から板の撓みを引き出せるので

TC-SB同様、技術選の小回り規制向けの改変もあるのでしょうか。

ただ、板の操作性はS9iProの方が遥かに優しいという事(笑)

プライズテスト大回り程度のターンサイズも大得意で

削られて荒れたモサモサ雪だろうが、アイスバーンだろうが

雪面にビターっと張り付いていくATOMICらしい安定感が好印象でした。

技術選は勿論、プライズテストにおいても最強兵器ではないでしょうか…

個人的には昨年大絶賛したTC-SBを越えてきたと感じました飛び出すハート

 

ICONビンディング搭載モデルの注意点です。

鋭い反応=素早く板がエッジングしてくるため

身体を内側に傾けて曲げようとすると内スキーが先行して回り込み

外スキーがシェーレンしやすいという罠があります。

このあたりはしっかり外スキーに乗り込んであげる意識と

Xビンディング慣れしていると、少しだけ微調整が必要かもしれません。

でも慣れてしまえば、反応の鋭い軽量化したICONに軍配が上がりそうです。

あとは新雪や春のザクザク雪でどういう印象を持つか…です。

基本的には面で捉える反応も早くなれば

板の操作性にも好印象を抱きそうですが…春にならないと解りません(笑)

 

2024.4.13 白馬五竜にて試乗しましたので追記します鉛筆

2月に試乗したイメージのままです。

雪質関係なく軽快な乗り味と高い安定感です。

コブの中でも縦に落としていく滑り、撓ませて回し込む滑りなど

高い操作性による扱いやすさがありました。

非の打ちどころのない素晴らしい板です拍手

ICONビンディングとの相性は完璧と言っていいでしょう。

ちなみに157cmの試乗ラインナップはありませんでした…残念タラー