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私は、子どもの「音読」を聞くのが大好きです
まんまるの目で一生懸命に文字を追う
幼い娘たちの愛らしいことといったら
音読そっちのけで娘の姿に見とれてしまう…
でも、読書が好きではない次女。
「音読」の宿題も嫌いで、つい、ズルをしがち。
耳に全神経を傾けて、
一字一句聞き逃すまいと集中していないと
隙を見て何ページか飛ばしちゃうような子です
「スーホの白い馬」では、馬は登場直後に4ページジャンプして馬頭琴に変身…
一方、現中2の長女は「音読」が上手な子でした。
夕食の支度をしながら
小4当時の長女が音読する「ごんぎつね」を聞いていたところ、
思わず野菜を切る手を止めて聞き入ってしまい、
「ごん、おまえだったのか」のくだりでは、
うっかり涙ぐんでしまったほど…
ところで、数年前に
こんな記事が話題になったのをご存じでしょうか。
この記事の中では、
「葬儀の準備中に『大きな鍋の中で煮えていたもの』とは何か?」
と教師が問い、子どもたちが珍回答をしたことに触れられています。
あれまあ…
国語の「心情理解」が苦手という場合、
大きく3つの傾向があるように思います。
① 文中の心情表現に気づかない(読み飛ばしてしまう)
② 登場人物の心情が理解できない
③ 心情はわかるけど、うまく言葉で表現できない
せっかちな次女は①タイプ
塾では、①と③は教えてくれるけれど、
②は教えてくれない、というのが私の感覚です。
塾が教えてくれるのは
「この描写があるから、こういう心情だよね」という
わりと、テクニック的なことが多いですよね。
で、
「こういう事象に直面した時、人はどう感じるのか」という
人の心の動きへの理解を促してくれるのは、
やはり、小学校の国語や道徳などの授業ではないでしょうか。
「もし、大好きなお母さんが亡くなったら、どう感じる?」
「もし、取り返しのつかないことをしてしまったら、どうする?」
物語の中の出来事、登場人物の気持ちを
時間をかけて深掘りできるのが、小学校の授業の良さなのでは。
ちょっと話は変わりますが、
2023年渋幕の入試で、こんな問題が出て話題になりましたよね。
「桃太郎のお話で "おじいさんは山にシバ刈りに" とありますが、
シバはどのようなことに使われましたか?」
「シバ=柴(雑木の小枝)」であり、薪(燃料)にするというのが模範解答のようです。
この渋幕の問題と重なって、
「ごんぎつね」の鍋の中身の考察が
ずいぶん中学受験的に思えてしまった…
「ごんぎつね」の舞台は愛知県なので、味噌煮込み的なものかしら?
小学校の授業では「大鍋の中身」より、
兵十のやるせなさや、ごんの懺悔の気持ちを
ていねいに読み解いてほしいな…。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。