今日、仕事を終えての帰り道。


冷たい夜の風に首をすくめて空を見上げると、満月を過ぎて少し欠け始めた月が、東の空の高いところで煌々と夜空を照らしていました。


・・・・いつのまに、空はこんなに高くなってたんだろう。


空の高さと、空気の冷たさに冬の訪れを感じつつ家路を急いでいたんですが、体にしみこむような寒さと月の明るさが心地よくて、ついつい何度も空を見上げているうちにふと、金色の月明かりの中に突然、あの時の光景がよみがえって見えました。




Buona fortuna!

ガルデナ杯、SP終了後。

もうほとんど、誰もいなくなったリンクの脇で、ひとつ、またひとつ照明が落ちてゆく中、ぽつんと佇んで、暗くなってゆく氷の舞台をじっと見つめていましたね。


背中越しにちらりと見えたその横顔、きりりと口を引き結んで、暗闇の中に答えを見出そうとしているかのようにまっすぐに、リンクを見つめていた後ろ姿。


今また、金色の月明かりの中に浮かんだその背中に、あらためてエールを送ります。




Buona fortuna!



・・・あなたの夢がかないますように。