8/2(金)灼熱の京都―汗と渇きのぶらり旅 3日目〜その3~ | ちいたろうのお出かけ日記

ちいたろうのお出かけ日記

お出かけしたことを中心に書いてます。
日本全国,風の向くまま気の向くまま。
いつかはあなたの住む街へ,行くかもしれません~♪。

 参加者が一同に会する広い場所がないせいでしょうか。それぞれの分科会が終わった時点でNIE京都大会は終了。ちょっとだけポスターセッションを覗いてから元同僚と合流して、一緒にお昼ごはんを食べることにします。
「さぁ、飲みに行こうか」
と冗談を言うと、同僚は最近はまったく飲まなくなったとのこと。以前は飲んでいたはずなのですが、結婚した相手がまったく飲まない人だったので、自分も飲まなくなったのだそうです。
「どっかいいとこ、知ってます?」
と聞いてみると、ピザはどうかと言います。もともと好き嫌いのない私。ピザも大好物です。場所も錦市場の手前だというので、歩いてもすぐ着くでしょう。猛暑の中ですが、それくらいの距離なら頑張れそうです。


 小さなビルの2階にあるお店、ピッツェリア バール レ・ナポリ(PIZZARIA BAR LeNAPOLI)はなかなかおしゃれなお店。入り口のところには、「本格石窯焼きピッツァと生パスタのお店」と書かれていました。ピザではなく、「ピッツァ」。私のお出かけ日記ではなかなか登場しない雰囲気です。


「ピザで足りるかなぁ」
普段食べるのは、サイゼ○ヤの小ぶりなピザ。でも、やってきたピッツァはかなりの大きさで、お腹は十分に満たされたのでした。


 ちゃんと小学校の先生をやっている元同僚の話を聞かせてもらいます。大阪の子どもたちというのは実に面白い。まさに、「関西人はそうやって育つのか」と思うくらい、イメージ通りの大阪のやんちゃ坊主たちの話を聞きながら大笑いです。これなら小学生の頃、私が兵庫県西宮市の学校に転校した時に、あたりさわりのないあいさつして「オチは?」と言われ、それ以降、面白くない奴だと扱われたのも納得できます。
 しかし、大阪の先生たちもなかなか忙しそうです。明日は夕方から地域の祭りに出なければならないとのこと。さらに明日は、淀川の花火大会も開催されるそうです。
「無事に帰れるやろか」
と心配する元同僚とのランチタイムは終了。外国人観光客で賑わう錦市場を抜けて、河原町方面に向かいます。お店の人しか日本人はいないのではないかと思うほど、外国人ばかりです。


 そして、390メートルのアーケードの向こうには錦天満宮。京都の街のど真ん中にこんなお宮があったとは気づきませんでした。
 四条通を渡って高島屋に入り、実家に八ツ橋を送っておきます。ついでに、デパートのトイレも拝借。京都では観光客が多すぎるせいか、落ち着いて用を足せる場所が限られるのです。たぶんデパートなら買い物をしなくたってトイレくらい貸してくれそうですが、ちゃんと買い物をしているのですから問題ないでしょう。
 ここまで来て、時刻は15:00前。今からどこかへ出かけるには中途半端な時間です。だからといって、このまま宿舎に戻るのももったいない。そこで、さっき食べたピッツァのデザートということで、歩いてすぐの居酒屋たつみさんを覗いてみることにしました(意見には個人差があります)。


 店に入ると、座って飲む席も空いているそうなので、今日はそちらにします。瓶ビールと一緒に、京野菜のおひたしを注文。前回のお気に入り、へしこチーズも忘れません。


 しっかりと座って楽しんでいると、隣に男性が座りました。ちらりと見えたスマートフォンの画面では、LINEで英語のやり取りをしています。外国と仕事をしている人なのか、それともこの方は外国人なのか。けれど、ひょんなことから、
「それ、いいですね」
と話しかけられて、この方が日本の方だとわかったのでした。
 京都へは仕事で来たのかと聞かれたので、NIE京都大会のために来たと話すと、「今さら学校で新聞を扱う必要性はあるのか?」と言います。さらに、学校や役所は前時代的だと手厳しい。ハンコなんていうものはもはや時代遅れで、今や全てネットワーク上で完結する時代。事務処理なんていうものは、近い将来AIがやる仕事になるだろうと持論を展開してくるのです。
 そこに、注文していたはも天ぷらが到着。さっき、ビールも追加してしまったので、まだまだ先は長そうです。


 男性はさらに、自分は京都にいながらリモートで東京にいる人たちに指示を出しているとか、いい大学を出ているからそういった仕事ができるのだとか、そんな話をしてきます。そして、
「この店、いったい年商いくらなんだろうねえ」
と言って、さらに金を稼ぐことについてさんざん語り始めました。
「1億なんて、すぐだよ」
 男性はそんなふうに言います。1億円にどれくらいの価値があるのか、私にはよくわかりません。でも、それを手にしたところで自分は幸せになれるでしょうか。やりたいことのいくつかは、お金があればできるでしょう。しかし、本当にやりたいことは、お金では解決できないことなのかもしれません。
 大事なのは、自分自身の心が豊かであることだと思います。心が貧しくなってしまっては、いくらお金があっても幸せにはなれそうにありません。
 最後に注文した水なすがやってきました。これでビールの残りも流し込みます。


「もう帰ってしまうんですか。もっと飲みましょう」
と言われましたが、ここは引き際が肝心。やはりお酒は楽しく飲むのが一番。ほろ酔い気分で、まだまだ暑い夕方の京都を歩くのでした。