10/29(日)やっほっほ~い!宍粟ミュージックキャンプ 2日目~その3~【完】 | ちいたろうのお出かけ日記

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 どんなイベントかもよくわからず、クッキーハウスさんに勧められるがままに参加したやっほっほ〜い!宍粟ミュージックキャンプ。そのメインイベントともいうべき里山音楽会での発表が、いよいよ始まろうとしています。
 1曲目は、「♪男はつらいよ」。東京から来たのですから、東京らしい曲もやらなければいけません。朝の連続テレビ小説にちなんで「東京ブギウギ」でもよかったような気はしますが、そこは気づかなかったことにします。
 2曲目は、「♪名探偵コナン・メインテーマ」。U氏と小学校で演奏したとき、子どもたちにせがまれてこの曲をさんざん演奏させられたエピソードを披露し、ついでに同じ作曲者ということで、コナンの後には「♪太陽にほえろ!」も付け加えて演奏しました。
 ここまでだったら、いつもと同じプログラムです。けれども、今回は里山音楽会。少し挑戦することも必要です。
 3曲目は、吹奏楽のアレンジでもおなじみの「♪宝島」。いつもU氏に、「ちいたろうの演奏はあっという間に終わる」と言われるので、ここはしっかりと最後まで演奏。練習のときに時間を計ると、5分ほどかかりました。演奏の後、U氏に、「あんなに長いと思わなかった」と言われたほどです。
 どの曲も、技術的にはプロには遠くおよびません。けれども、里山音楽会に集まってくださった皆さんが一緒に盛り上げてくださいました。それは何も、私たちのときだけではありません。この場所で、ここにいるみなさんと音楽を共有できるという喜びを、この音楽会の始まりから終わりまで感じることができました。


 里山音楽会に来てくださった方々がどういう経緯で来ていただいているのかはわかりません。聴きに来ようと思って来てくださった方もいれば、何かの付き合いで来ているという方もいるかもしれない。けれども、そんなことは関係ありません。この場で一緒に楽しんでくださっているというのが伝わってきます。
 自分だけでなく、相手と音楽を共有すること。もしそれを見失ってしまえば、それは音楽ではなく、ただの騒音でしかありません。そして、音楽を共有することを通して、ここにいる人たちがつながったのです。
 人は誰かとつながってこそ、力を発揮します。今回のミュージックキャンプだって、楽団四想の方々のつながりがなければできません。
 その楽団四想の方々が昨日の受付のとき、「こんなに参加者がいるのはクッキーさんのおかげだ」と話していたのを思い出しました。誰か一人の力ではないのです。いろいろな力が合わさって、一つのことを成し遂げる。今回のミュージックキャンプが目指したのは、そこだと思います。
 一緒に音楽をやるだけなら、どこでもできます。けれど、このミュージックキャンプを通して、参加者同士のつながりが広がりました。そして、まったく知らなかったこの地域の人々とつながることもできたのです。このことで、自分たちは音楽を通してさらに他の人々とつながることができるという可能性を感じることができたはずです。これこそが、このミュージックキャンプの成果だと思うのです(意見には個人差があります)。
 最後の全体合奏が終われば、いよいよミュージックキャンプも閉幕です。知らない人同士がこうして出会い、仲良くなる。大人になると、なかなかそんな経験をする機会はありません。でも、それは不可能なのではなく、やらないだけ。それを可能にしたのは、楽団四想さんのチームワークに他なりません。そして、ミュージックキャンプに集まった一人ひとりの力が合わさって、こんなにも楽しい2日間を過ごせたのです。


 外に出ると、里山音楽会の間に降っていた雨は上がり、きれいな秋の青空が広がっていました。さあ、あとは東京まで安全運転で戻るだけです。
「昨日の県道で行かない?」
 狭い山道を越える道はどうかとU氏は言うのですが、そうするとお昼ごはんがかなり遅くなります。協議の結果、まずは腹ごしらえからということになり、国道をまわって道の駅みなみ波賀へ立ち寄りました。


 レストランへ行くと、お昼を過ぎたというのにかなり混んでいましたが、どうにか空席を見つけて座ることができました。チキン南蛮定食を注文すると、ごはんと味噌汁、そしてサラダはお替わり自由とのこと。
 とくに、ごはんは新米。飯見地区の棚田で収穫されたコシヒカリだといいます。


 最初についだごはんは確かに美味しかったのですが、食べている間に、
「炊き立てですー」
と言いながら、お店の方がごはんを持ってきました。これが、さっきのごはんとはまったく違うのです。色もツヤも、香りも味も、炊き立てはこんなにも違うのかと驚いて、何杯もお替わりしてしまったのでした。


 お昼ごはんを食べていると、クッキーハウスさん一行もやってきました。けれども、中村さんの姿がありません。聞けば、テレマン楽器さんのお仕事で居残りなのだとか。ミュージックキャンプからのお仕事とは、お疲れさまです。
 帰りはできるだけ早く東京に戻らなければならないので、寄り道をしている暇はありません。山崎ICに入る前に給油したら、あとはできるだけノンストップ。相手が運転している間は助手席で寝て、長丁場に備えます。
 途中の新名神ではけっこう大きな事故があったらしく、東名阪から名古屋高速へ迂回するなどすると、名古屋の手前で午後6時になりました。
「前に広島へ行ったときと、同じくらいの時間だなぁ」
 それならばと、その時と同じように岡崎SAで晩ごはんを食べようかと考えたのですが、フードコートはすごい人。
「Uくん、お腹、空いてる?」
「いや、そこまでは……」
 お昼の新米をたらふく食べたおかげで、二人ともそこまでお腹が空いていません。この先の浜松SAで静岡おでんを食べて、夕食としました。


 大井松田あたりでいつもの休日のように渋滞が起きていると、電光掲示板が知らせています。それも、我々が東京に近づくに連れて、渋滞の距離も短くなっているようです。
「うわぁ、きれいだ」
 ハンドルを握るU氏が声を上げました。真っ暗になった夜空に白い富士山が、月明かりに照らされて浮かび上がっています。つい写真を撮りたいと思ってしまうのですが、二人とも明日は仕事。ひたすら東へと走ります。
 幸いにも渋滞に巻き込まれることなく、23時すぎ、U氏邸に到着。その後の給油なんかをして、日付が変わる前には自宅に戻ることができたのでした。