12/10(土)クッキーハウスに会いに行こう兵庫の旅 1日目~その4~ | ちいたろうのお出かけ日記

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 クッキーハウスのライブを満喫して、今日は神戸に泊まります。阪急電車に乗って、20:20、高速神戸に到着。Booking.comで予約したゲストハウスなかむらへと向かいます。


 ゲストハウス前に着くと、居酒屋か割烹かと思うような外観です。中に入ると、レセプションを兼ねたコモンスペースがありますが、どう見ても飲食店のカウンター。
「居抜き物件かな……」
と思いながら、Googleマップのストリートビューで過去の映像を見てみると、「民芸割烹」と書かれた看板が写っている画像を見ることができたので、間違いないでしょう。
 荷物を置いたら、まずは夕飯を食べておきたいところ。もうすぐ21時なので、閉まってしまう店もあることでしょう。とりあえず、深夜までやっているという中華料理やさんを見つけ、「他にどこも開いていなかったらここだ」と決めてからさらに店を探すと、向こうに赤提灯が見えました。
「よぉし。酒場、はっけーん」
 近くまで行ってみると、確かに居酒屋さんがあったのですが、その手前のお好み焼きやさんの方が気になったので、そちらに入ることにします。


 引き戸を開けると、鉄板のあるカウンターが奥まで続く細長いお店。店の一番奥の席では、男性が一人、ビールを飲みながら鬼滅の刃のテレビ放送を見ています。
「まだ大丈夫ですか?」
と声をかけると、女性の店員さんが、
「どうぞ」
と笑顔で迎え入れてくれました。この瞬間、いい店に出会えたと確信します。やはり、第一印象というのは大事です。


 メニューには、うす皮生地の長田焼きと、大阪風厚焼のお好み焼きと書かれています。長田とは、神戸の長田のことらしいので、そちらを注文。もちろん、生ビールは忘れません。一緒に出てきたもやしをつまみにいただきながら、焼けるのを待ちましょう。


 さらに、手作りだという韓国風イカの塩辛なんていうのもあるので、こちらも注文。これがピリッと辛く、そこに胡麻の風味が合わさって、酒のつまみに最高です。


 やがて鉄板の上では、私の長田焼きが焼かれるようです。薄くのばした生地にキャベツを載せていくのは、どこか広島のお好み焼きに似ています。しかし、広島ほどキャベツを山盛りにはしないようです。


 焼き上がった長田焼きは、確かに薄いのですが、思ったほどではありません。お祭りで売られているテキやさんのお好み焼きくらいは、十分にあります。
「こちらが普通のソースと辛いどろソース、かつお、青のり……」
と、目の前に置かれた調味料のセットを説明してくれます。ここのところ、広島のお好み焼きばかり食べていたので、こちらでは自分でソースをかけるということを忘れていました。


 コテを使ってひと口大に切り、口に運びます。ソースの香り、かつおの香りとともに、豚バラ肉のうま味が口いっぱいに広がります。うす皮の生地も、きちんとの味がしているのが不思議なところ。これだけの厚さしかないのに、十分満足感が味わえます。でも、これだけの厚さしかないから、そこまでの満腹感はありません。この時間でなければ、「もう一枚!」と注文してしまいそうです。
その後、常連さんらしい男性が入ってきて、お店の女性とお喋りが始まりました。私は初めてこの店に来たのに、時々私にも話を振って、仲間に入れてくれようとするのが素敵なところ。やはり、店に入ったときに感じた居心地のよさは、間違いありませんでした。
 食べ終えて店を出るときに、長田焼きが美味しかったと店の女性に伝えると、今では長田あたりでも出す店が少ないと言っていました。長田といえば、1995年1月17日の阪神淡路大震災で大きな被害があった地域です。新長田の駅前が一面の炎に包まれ、震災の後、まだ焼け跡の残る駅前に降り立って茫然としたのを思い出します。
 まだ少し小腹が満たされていないと感じつつ、さっき見つけておいた中華料理屋さんの前を通ります。明るく賑やかな店内に心惹かれるのですが、もうすぐ夜10時。さすがの私も、この時間からの中華を食べることには罪悪感があります。結局、途中のコンビニエンスストアでおにぎりを買い、ゲストハウスに戻って食べることにしましました。


 コモンスペースでおにぎりを食べながら、iPadで神戸のガイドブックを見ます。神戸は、西宮に住んでいた頃から、そして西宮に通っていた頃から大好きだった街です。でもだからこそ、あの地震で変わってしまった神戸に行くのが、今でも少し怖いような気がします。震災から時間が経てば、地震がなくたって街の景色は変わっているはず。そうわかってはいても、やはり神戸は私にとって、特別な場所なのです。
 結局、明日行きたい場所を考えていたのですが、思い浮かびません。そのうち、別の泊まり客が顧問スペースにやってきたのですが、入ってくるなり大声で電話を始めるなど雰囲気も悪くなったので、自分のベッドに退却。明日の予定は明日の気分で決めることにして、休むことにしました。