夏休み中の一枚。ここは実家近くの公園。草いきれと虫の声がすさまじい、原生林みたいなところだったけど、今は整備されてえらくこぎれいな場所に。今の中学生もここでキスとか、もっとけしからんこととかしてるんだろーか。
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ヤフオクをふとみたら、「気分はグルービー」という古いマンガを落札した形跡がある。やべー、酔っぱらってたので、まったく記憶にない。あわてて出品者に 連絡。にしても、酔っていながら、悪くないセンス。などと自画自賛。だけどパンパンの本棚にどうやって収納すればよいだろか…。
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ジム・トンプスン「内なる殺人者」読了。
義兄を殺した町の大立て者に復讐を誓う保安官補、ルー・フォード。しかし、復讐の過程で彼は長年封印してきた病的な暴力性を解放してしまう…。
うー。暴力描写もすごいんだけど、ルーの内面描写も壮絶。この男は常に落ち着いていて、常に論理的に物事を考えて行動する。彼の一歩一歩はものす ごく説得力があるんだけど、その足跡を見ると完全に狂ってるのが分かるって感じ。愛する女を素手で殴り殺し、自分を慕う若者を謀殺してしまう男に少しずつ シンクロしていくようで、居心地の悪さを感じつつも読む手が止まらなかった。すげー作品だよ、これは。
さて、次はケム・ナン「源にふれろ」。
唯一の肉親である姉が失踪した。弟のアイクは姉の行方を知る男たちを探すため、砂漠の田舎町を出て、海辺の町へとたどり着く…。
ジャンルはミステリーなのかな?とにかく文章がいいです。冒頭は次のように始まる。
「 そのよそ者が訪ねてきた日、アイク・タッカーはテキサコのガソリン・スタンドの裏でハーレー・ダビッドソンのチェーンを調整していた。陽光が真上から照りつけ、足もとの地面は焼けつくようだった。ハーレーのぴかぴかに磨かれた金属面に太陽が踊っていた。」
そして、アイクが姉を捜す決心をして、骨を埋める決意だった田舎町を後にするシーン。
「 外はすでに暗くなっていた。アイクは、町と砂漠をわけている有刺鉄線の柵にそって歩きはじめた。ハンクの家の窓からはくさび形の淡い黄色い光 とカントリー・ミュージックがもれていた。柵の向こうの丘の黒い影に目をやったとき、あたりに身をひそめている夏のにおいがした。ゴードンの犬の一匹が家 の下から出てきて、アイクのあとについて店まで来た。」
何やら面白い物語がゆっくりと身をもたげ始めてる。おおお、こいつは楽しみ。