畸人研究学会 著「しみったれ家族 平成新貧乏の正体」(ミリオン出版)読了。ヤンキー論からの流れ。

本書でいう「しみったれ」とは深夜のコンビニやドンキ、居酒屋などで幼い子どもを連れあるいているような「精神が貧困である人々」のこと。「高度 経済成長により、勤勉でなくても食べていける社会の到来」+「学校教育への疑問」+「バブルの崩壊」で、頑張らないし、学ぶのは嫌いだが物欲だけはある、 という「しみったれ」層が誕生した、という考察がなされている。

彼らはだらしなく、向上心もないが、見栄っぱりで変なプライドを持つ。経済観念が希薄で借金に抵抗がないため、金回りはいい。刹那的な少額の買い物を大量に行う。

まあ、どんな暮らしをしようが個人の勝手なんだが、親の都合で深夜に引っ張り回される子どもは、確実に学校を休みがちになり、精神的成長の機会を奪われることになる。それはちょっと切なかったり。

さあて、次は岡田英弘「日本史の誕生」を読むのです。