この曲を聴いたとき、胸がキュンとした。
それはきっと誰もが胸の奥にしまってある
子どもの頃の日々、大切な宝物の思い出にふれるからにちがいない。

高野健一さんの唄う、「さくら」はそんな歌です。
一度聴いたら忘れられない、印象的なフレーズ。
「さくら さくら 会いたいよ いやだ君に今すぐ会いたいよ」
高野健一さんの切ない声が染みてきます。
この「さくら」はラブソングなのでしょうか・・・
「天に召します神様お願い 僕の胸つぶれちゃいそうだ」
胸がつぶれちゃいそうに悲しんでいる「僕」
続くフレーズを聴くと「僕」の会いたい君が、もう会うことのできない存在なのがわかります。
ここを聞いただけで、涙がじわっときてしまうのは私だけかな・・・

僕の大切な君。
春に生まれたから「さくら」。

「さくら」は「僕」にとってきっと、
小さな兄妹であり、親友であり、
「僕」の小さな胸の中でホンワリと暖かく育っていく
宝物だったのでしょうね。
そしてこの曲は一緒に遊んだり、じゃれあったり、成長した
「さくら」と「僕」の別れの歌なんですね、きっと。
「僕」にとっての大切な「さくら」との日々と
そして訪れたさよならの時に
「僕」は『愛する気持ち』と一緒に少し大人になったにちがいない。
でもね、やっぱりさよならは悲しいんです。
きっと、春になって桜が咲くと
「さくら」を思い出すのでしょうね。。。
だから何度も繰り返される
「さくら さくら 会いたいよ」のフレーズは切ないです。

私は子どもの頃、飼っていた猫がふっといなくなって
二度と戻ってこなかった・・・そんなあっけない別れの経験がある。
その猫は私の赤ちゃんの頃からずっと一緒に暮らしていたので、
兄妹同然の存在だったのに、
その頃にはもう随分年をとっていたんですね、
ある日散歩に出かけたまま帰ってきませんでした。
何日も夕暮れになると、裏木戸のところで待ってた記憶があります。
(ミル、どこにいっちゃったんだろうなぁ・・・)って。

子どもの頃経験するそんな別れは、
悲しいけれど、大人になるにつれ何故だか心が温かくなる
思い出になっていくようなきがします。
そして、「愛するものと二度と会えない」という悲しい気持ちは
大切にしたいし、いつまでも忘れずにいたいです。
「さくら」は高野健一さんのサイトで視聴できるので一度聴いてみてくださいね。

この高野健一さんの「さくら」は5月23日発売されるそうなので、
わたしの大切な1枚に加えたいと思いました。