ぽぽぽんセーラの辛口映画レビュー

ぽぽぽんセーラの辛口映画レビュー

アラサー女子の辛口映画批評。
一般女子の感覚で、おもしろかった映画、つまらなかった映画に
率直で正直な意見を述べます。

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映画「レ・ミゼラブル」(2012年 イギリス)を見てきました。
良作 
 
レビュー評価=70点/100点
テーマが多すぎて収拾つかなくなってることを人は「大作」と呼ぶ。

レ・ミゼラブルの場面カット画像

【あらすじ】

パンを盗んだ罪で牢獄に入っていたジャン・バルジャン(ヒュー・ジャックマン)は、
出所後、なりゆきでファンテーヌ(アン・ハサウェイ)の娘、コゼット(アマンダ・セイフライド)の
面倒をみることに。
執拗なジャベール刑事(ラッセル・クロウ)の追跡をまきながら、
コゼットとひっそり暮らしていくのだが…。


【辛口映画レビュー】
原作のあらすじは知っていたもの、
この映画についてはまったく予習なしで行ったところ、
開始直後、登場人物たちが突然歌いだしたのでびっくりしました。
ミュ、ミュージカルだったんだ…。笑

笑ったのは、
ジャン・バルジャンが、ジャベール刑事から逃れて、
神父さんにかくまってくれとお願いするシーン。
ここでもまたいきなり大声で歌い始めるんだけど、
いや、見つかる見つかる!!笑

肝心の歌は、というと…、
男性陣のソロは少し聞き苦しい。
アン・ハサウェイ演じるファンテーヌの歌は評判いいみたいだけど、
娼婦という特殊な環境にいる彼女に、そもそも感情移入するのが難しい。


普通の芝居と、丁寧な人物描写で感情移入させて、
ここぞというときにドーンと歌って心をしびれさせる、
そのなんとも言えない高揚感、一体感がミュージカルの醍醐味だと思うんだけど、
この「レ・ミゼラブル」は全般的に、セリフが少なくてほとんどが歌だったので、
メリハリがなくてちょっとだれた感じがあった。

そして、人物描写が雑。
ジャベール刑事、何がしたいの?笑
マリウス、革命の心はどうしちゃったの?
あまりにもおおざっぱなまま進行するので、
登場人物たちの行動が意味不明に見えるのが残念。


それでも良かったのは、後半。
前半とはまったく違うテーマになっていて、革命のための闘いが描かれる。
このあたりの歌は、集団の力がみなぎっていて、悲哀も伝わり、とてもよかった!

正直、前半はずっと、
「これ、なんでミュージカルにしたの??」って感じでしたが、
後半やっと、
「これならミュージカルでもいっか」と思えました。笑


【まとめ】
ミュージカル映画って、難しい。
私が好きなのは、
大して共感はできないけど、若さとテンションで乗り切る「ハイスクールミュージカル」、
圧倒的な歌唱力とかっこよさの「ドリームガールズ」くらい。

映画「レ・ミゼラブル」は、迫力もあるし、出来事もめまぐるしく変わるし、退屈はしないはず。
愛、友情、革命、復讐、歴史、etc…、
テーマがあちこち分散していて、妙に「大作」っぽく見えるのがポイント。

ただ、それぞれは浅いストーリーなので、
作品全体を楽しむというよりは、「好きな歌」だけ楽しんだり、
いろんなテーマがつめこまれたお得感を味わいたい人におすすめ。
私も、後半の歌の高揚感、喪失感を味わうために、もう一度見てもいいかなという気はします。

レビュー評価=70点/100点
テーマが多すぎて収拾つかなくなってることを人は「大作」と呼ぶ。


P.S.
ラッセル・クロウのジャベール刑事、肉付き よすぎです。笑
あー、久しぶりに「グラディエーター」が見たい!
映画「名探偵コナン~絶海の探偵~」(2013年 日本)を見てきました。
駄作 
レビュー評価=30点/100点
…何コレ?もはやコナンじゃない。



【あらすじ】

自衛隊のイージス艦の、体験ツアーに乗ったコナンたち。
そこで右腕のない死体が見つかる。
スパイXのウワサが飛び交い、国家機密情報にかかわる重大な秘密が危ない…、
みたいな、あやふやで実体のない、ざっくりした危機感を解決するストーリー。


【辛口映画レビュー】
クライマックス、コナンがサッカーボールで犯人を垂直に吹き飛ばすシーン、
蘭が宙を高く舞って空手の技をかけるシーン、
決めのアクションがつっこみどころ満載です。ギャクなの?
ありえなさすぎて、吹きました。笑

加えて、
新一のいつも以上のキザっぷり、蘭の正義感に燃えた後先考えない行動、
平次と和葉の、ストーリーに関係ない無駄ないちゃつきシーン、
蘭の身を案じた園子の、異常な号泣シーンも、
見てて「さむ…」と苦笑するレベル。
アップのときにいちいち、線が太い劇画タッチに描かれるのも違和感。

そして、舞台イージス艦が、なんとも地味。
専門用語が多くて疲れるし、登場人物も似ていて、お堅い雰囲気。
犯人がわかっても、「あれ?いたっけこんなやつ…」
という地味具合。推理も超おそまつ。

さらに個人的には柴咲コウの素人吹き替え、かなり下手くそに感じました。
声が平坦すぎて、浮いてる。

加えて「クラウド」など、映画内で使われるツールがネット系のものばかり。
アニメなのにそこだけリアルで変だし、
講義を受けてるみたいで、「ふ~ん…」という、しらっとした置いてきぼり感。


初期のころのコナンの映画が大好きだっただけに、残念すぎる結果です。
1.時計じかけの摩天楼
2.14番目のターゲット
3.世紀末の魔術師
4.瞳の中の暗殺者
5.天国へのカウントダウン

このあたりの、
次々と殺されて追いつめられる危機感、
犯人を暴くときの緊迫感、伏線回収と謎解き、
サッカーボールや防弾メガネなど、アナログなアイテムでラストを切り抜けるワクワク感、
コナンが蘭へ秘めた想いともどかしさ、
がコナン映画の真髄だと思う。


いかにも、観客が喜びそうだからという理由で、
新一と蘭の回想シーンを多くしたり、
お子ちゃま向けにど派手なアクション入れたり、
日本を救う!と話を壮大にしたり…、
迷走するのもいい加減にしてくれ。

観客におもねらず、ご機嫌とりをせず、コナンはコナンらしく、
初心に返るのが一番だということに早く気づいてくれーーー。


唯一良かったのは、
毛利小五郎の名刺が、間接的に蘭を救った、という伏線。
ここは唯一、初期のコナンらしいエピソードでした ^^


【まとめ】
子ども向けにしては話が地味で難しいし、
大人向けにしてはアクションシーンやラブシーンが、お笑いに転じます。
歯の浮くような寒さを味わいたい人は一見。

コナン映画の低迷期、というものを自分の目で実感して、
この映画の出来の悪さをバネに、
次こそは!と期待をかけたい、逆境好きの人にはおすすめ…、できるのか?

レビュー評価=30点/100点
…何コレ?もはやコナンじゃない。


P.S.
同じアニメでも「映画クレヨンしんちゃん~バカうまっ!B級グルメサバイバル!!」は
評判いいらしいので、そっちを見ればよかったなー。


このレビュー書きながら、DVDで「アフロ田中」(松田翔太主演)を見てます。
イマイチ笑えなくてつらい~。笑
映画「シュガー・ラッシュ」(2013年 ディズニー)を見てきました。

 佳作 
レビュー評価=60点/100点
そこそこ楽しめるけど、あざとい設定におなかいっぱい。

シュガー・ラッシュの場面カット画像

【あらすじ】

ゲームセンターのゲームの悪役ラッシュは、きらわれ者の役割に嫌気がさし、
自分のゲームを飛び出して、お菓子の世界でのレースゲーム「シュガー・ラッシュ」に行く。
そこで小さな女の子ヴァネロペと友達になり、
彼女がレースで優勝するための協力をするのだが…。


【辛口映画レビュー】
同じディズニーの「Mr.インクレディブル」は、
ヒーローだって悩み事があるんだぞ、的な等身大っぽさが受けて大ヒットとなり、
キャラが新鮮で愛らしくて笑えて、私もとても好きな映画だった。

その流れを引き継いでか、この「シュガー・ラッシュ」も、
ゲーセンの悪役には悪役なりの悩みがある、という等身大っぽさを狙ったのかもしれないが、
そのあざとい設定が透けて見えて、
私にはうっとうしかったです(すみません)。

そもそもこの主人公ラルフは、
空気読めないし自己中だしで、まったく感情移入できない。
行き当たりばったりの計画性のなさ、
それを「愛すべきキャラ」と呼ぶには、見た目がオッサンすぎる…

小さな女の子ヴァネロペも、
おてんばで小生意気で、
普通にそのへんの東京の小学校にいそうな感じ。
ディズニー、そんなにリアルでいいのか。
ディズニー映画ならではの、「憧れ感」が消え失せていて、残念。


でも、設定の細かさや、ゲームという世界の作りこみは、
さすがでした。
「あ~、ゲーセンの内部は実はこういうふうになってるのかも」
と、想像したくなるワクワク感は健在(「トイ・ストーリー」的な)。

主人公ラルフやヴァネロペに、もう少し応援したくなるような何かがあれば、
よかったと思う。
2人のただの個人的なワガママのために、周りが振り回される1時間半。
途中ちょっとだけ寝そうになったけど、退屈するほどではなく。
そこそこ楽しめたけど、記憶に残るほどの映画でもなく。
ちなみに一緒に観に行ったおばあちゃんは、爆睡してました。

補足:
同時上映の短編アニメーション「紙ひこうき」は良作!
とても素敵で、これぞディズニー


【超個人的なツッコミ】
ラルフ、悪役だろうが何だろうが、それは立派な「与えられた役割」なんだから、
ちゃんとこなすのが仕事でしょ、と思ってしまうダメ社長の私。

それを勝手に放棄して、メダル欲しさに他所のゲームに無断で入り込んで、
エイリアンみたいな虫を連れ込んで、崩壊に追い込んで…、
…って、
「悪い役」どころか、ナチュラルに悪いヤツなんですけど。
私の会社にこんなオッサンいたら、即クビです。笑

ゲーム仲間が集まってパーティーしてるところに乱入し、
ケーキの人形を目にして、俺の場所はここだ!と叫んでケーキをぶち壊すラルフ。
与えられた役割を嘆く前に、
まずコミュニケーション能力磨こうね。



【まとめ】
全体としては、そこそこスリルもあり、設定のおもしろさも楽しめる佳作。
迫力もあるので、子どもと見るなら映画館でもよいと思う。

個人的には、一回見たらおなかいっぱいな作品ですが、
大きな外れもなく、冒険もかわいさも友情もそこそこ味わいたい人が、
ひまつぶしに見るにはおすすめの映画。
(けっこうホメてるつもりです…笑)

レビュー評価=60点/100点
そこそこ楽しめるけど、あざとい設定におなかいっぱい。

アニメつながりということで、次は「名探偵コナン~絶海の探偵~」の
映画レビューです!
映画「舟を編む」(2013年 日本)を映画館で見てきました。

 佳作 
 レビュー評価=65点/100点
前半、良作。後半、だるくなってくる。



【あらすじ】
出版社に勤める馬締(マジメ:松田龍平)は、辞書編纂の部署に異動になる。
「いまを生き抜くための辞書を作る」という、壮大な目標に向かって、
西岡(オダギリジョー)たち仲間とともに、静かに地道に奮闘し続ける話。
その味つけとして、香具矢(かぐや:宮崎あおい)への恋バナも出てくる。


【辛口映画レビュー】
前半はおもしろい。
馬締(マジメ)につっこむノリの軽い西岡くんや、
香具矢(かぐや)に惚れて恋文を書く馬締など、
個性的なキャラが引き立っていて、クスッと笑えるし、テンポよく楽しめる。

テーマも、
辞書編纂、というあまり知られていない世界だから、
それを作る過程に単純に興味がわき、自然と引き込まれていく。
馬締が、「恋」の語釈を作れと言われるシーンも、
辞書編纂の仕事ならではのプチストーリーでほほえましい。

ただ、
「へぇ~、そういうふうにして作るんだ~」というトリビア的な発見
がひと段落着くと、
あとは「校正作業」や「昔の仲間の復帰」など、単調なシーンが多く、後半はちょっと退屈してくる。
まぁ、辞書編纂自体、地味で地道な作業だから、
そういう意味ではリアリティがあるけど…笑

前半は際立っていた各キャラも、みな結婚して生活が安定して、
ちょっと普通っぽくなっていくから、イマイチ面白みに欠けてくる。
女の子の新人が入ってきたりするものの、
ストーリーにはあまり関係ない、薄っぺらいキャラだし。

辞書編纂という平板な作業を、後半も飽きさせずに見せるなら、
各キャラの個性を、最後までもっともっと見せるべき。

いかんせん、香具矢(かぐや)が馬締(マジメ)を好きになる理由がまったく伝わらない…
(馬締はただの暗いオタクに見える)。
毎日あんなにおいしそうな料理を作ってあげても、ほぼ無言の夫…、
私ならキツイ!!笑

ヒューマン系、にしては人間が描き切れていないし、
変わったテーマで攻めるには、辞書編纂の厳しさや特殊さを描き切れていない。
(同じ三浦しをん原作、松田龍平主役の『まほろ駅前便利軒』もそんな感じだった)
そういう意味で、前半はパーフェクト、後半は中途半端で惜しい映画でした。


【超個人的なツッコミ】
採算のとれない辞書編纂部がつぶされそうになるシーンで、
局長に「自分の給料くらい自分で稼げなくて、恥ずかしくないのか」的な言い方をされるけど、
ダメ社長の私としては、局長に激しく同意です。笑

辞書作りの使命に燃えるのは勝手ですが、
ボランティアじゃないんだし、完成までの15年分の給料払ってるの、会社だし。
てか結局許しちゃう局長ですが、この会社の経営戦略どうなってんの…笑


【キャストの演技評】
全体的に男性陣が、かなり自然でうまい。
違和感を覚えることもなく、安心して物語に没頭できた。

オダギリジョー演じる西岡くんは軽いノリの
若者で、
笑いどころのタイミング、泣かせるところ、彼女への愛情が見える部分、
本当に上手だった。
普通っぽさ、を自然に演じるのは、かなり難しいと思うんだけど、
オダギリジョーさすが!かっこい~~

松田龍平演じる馬締くんは、少しだけわざとらしさはあったものの、やはりうまかった。
一方、松田龍平の下宿先のおばあさんは、ちょっと大げさで浮いてる感じ。
宮崎あおい演じる香具矢は、まぁふつう。とりたててうまさも感じないし、下手でもない。

加藤剛演じる松本さん、とてもよかった。
肩に力が入っていない、穏やかで、尊敬される人物像、とても自然でした。


【まとめ】
全体としては、後味もいいし、穏やかな気持ちになれる佳作の映画。
映画館で見るほどではないが、DVDで見るのはアリ。

スピード重視の会社で、目まぐるしく仕事する毎日に疲れた人におすすめ。
単調な作業を繰り返し、時間をかけて丁寧に仕事を仕上げるサマを、
淡々と、地味に味わえます。

レビュー評価=65点/100点
前半、良作。後半、だるくなってくる。


いま公開中の映画で見てみたいのは、あとは「藁の楯」かな~。