「マニピュレーター」とは、他者を操る人の事です。

 その操り方には様々な方法がありますが、不機嫌な態度を取って「相手に自分の顔色を窺わせること」によって、相手をコントロールする人がいます。

 その場合、「自分の機嫌が悪いのはお前のせいだ」と威圧しているのです。

 

 「わざとドアを強く閉めて音を出す」「出された食事を食べない」「ため息をつく」「返事をしない」などの態度を取ります。

 マニピュレーターは二面性がある人が多く、普段は温和でニコニコしている人がこのような態度を取る事により、相手の方が「自分が悪かったのかな」と思ってしまう人もいるのです。

 

 付き合っている時はそのような資質を見せなかったのに、結婚したり子供ができた途端に急に変わったかのように見える場合もあります。

 容易に別れられない状態になったのを見計らって本性を出すのです。


 マニピュレーターもまたトラウマを抱えたり心に傷を負って、感情コントロールの面で成長しておらず、「おしめが濡れた」「お腹がすいた」と泣くことで周りの大人に自分の世話をさせていた頃の反応の仕方が抜けないのかもしれません。

 

 これは会社やあらゆるコミュニティでも起こり得ることです。

 何かあればきちんと言葉でコミュニケーションを取ればいいものを、相手をコントロールしようとするのです。

 

 マニピュレーターは相手を見るので、子供の頃から親の顔色を窺ってきた人をターゲットにします。

 そういった人は相手の顔色を窺うことが当たり前だと刷り込まれ、その反応の仕方染みついてしまっているので、モラハラやパワハラであると気付きません。

 子供の頃のトラウマによって「恐怖」から相手の思い通りに行動してしまうのもコントロールされやすい人の特徴です。

 

 ですから、マニピュレーターと距離を置いたり別れたりしても、自分の中に「コントロールされやすい」資質がある場合は、また似たような人を引き寄せてしまいます。

 また、そのような人と遭遇した時に顔色を窺うことによって、相手の態度を助長させてしまいます。

 

 そのような人間関係から逃れる為にスピリチュアル系に走り、そこでカリスマ性のあるマニピュレーターにコントロールされる場合もあります。

 マインドコントロールから抜けたつもりが、また別のマインドコントロール下には一定しまうのはよくあることです。

 

 よって、自己防衛の為には自分自身のトラウマや感情的な恐怖・葛藤を浄化したり、相手と自分の間に適切な境界線を引けるようになることが不可欠なのです。