ABC分析とは、顧客・商品・チャネルなどの売上や粗利などの絶対値を上位からランキングし、そのランキングに応じた重点管理を行うための分析手法の1つ。

最重要ターゲット(=Aランク:プラチナ:全体の10%程度)、
重要ターゲット(=Bランク:ゴールド:10~15%程度)、
中間ターゲット(=Cランク:シルバー:20~30%)、
普通ターゲット(Dランク:ブロンズ:10~15%程度)・・・

というように、5ランク~6ランクにターゲットをセグメントする。企業のマーケティング活動の優先順位や商品・店舗のスクラップ&ビルドなどの対応を考える際の参考データとして活用されるケースが多い。

分析理論上は直接的な関係はないものの、ABC分析について述べられるときにほぼ必ずと言ってよいほど話題に上がるのが「20/80の法則」である。いわゆる、「ニッパチの法則」だ。
例えば、航空会社やクレジットカード会社のABC分析を行うと、その利益の80%が上位20%の顧客によってもたらされているケースが多いという。
他の業界を見ても、こうした結果が該当する商品・顧客・店舗などが多いため、そこに一定の法則性があるのではないか?ということで、「20/80の法則」と呼ばれている。

ABC分析のポイント

ポイント1:分析を行う目的を明確にする!

ABC分析を行うときに気をつけなくてはならないのは「何のために分析を行う のか?」という目的を明確にすることである。
分析の目的は、「真に自社に利益 をもたらす顧客の見極め」なのか、「適正な在庫管理」のためなのか、「収益性 の高い商品の見極め」なのか。
ABC分析を行う目的に応じて収集&分析すべき データも異なれば、その後の戦略上の打ち手の方向性も全く異なったものとなる。
分析前には必ず「何を?」「どうするための分析なのか?」という明確な目的意識 を持ち、一定の仮説を用意しておくべきである。


ポイント2:ランク付けの考え方を明確にする!


ABC分析において最も重要なのは、分析結果そのものではない。
分析結果を 俯瞰的かつ客観的な視点から整理し、何をAランクとし、何をBランク、Cランクと するのか。
ランキングの定義や尺度、すなわち、ランキングに関する考え方その ものがABC分析において最も重要な要素である。
つまり、ランキングの定義や 尺度の設定の仕方そのものが、戦略的な意思決定であるといえるのだ。

ポイント3:分析結果(=ランキング)を踏まえ、意思決定を明確にする!

ランキングの考え方を明確に決めたあとに気をつけなければならないのが、ランキングに応じた打ち手に明確なメリハリを付けるということである。
たとえば、顧客 の収益性を明らかにする目的で行ったABC分析で、全体の20%の顧客が収益 性の低いDランク顧客であると定義されたとする。
その場合、Dランク顧客をCラ ンク顧客に引き上げるための施策を検討するのか?
Dランク顧客を見切る方向で 施策を検討するのか?
ここで明確なメリハリ、つまり、経営としての明確な意思決定を行う必要があるのだ。