第57回 有馬記念(GI)はこの7頭に注目
2010年の日本ダービーを制覇。世代の頂点に立ったが、その後はGI で好走するものの、勝利の美酒からは遠ざかっていた。5歳の秋を迎えて、M.デムーロ騎手と初コンビで臨んだ前々走の天皇賞(秋)は5番人気だったが、直線は弾かれたように最内を伸びて鮮やかに抜け出し、約2年5か月ぶりの勝利をゲット。鞍上の手綱捌きも光ったが、それに応えてメンバー中最速タイの上がり3ハロン33秒1(推定)を記録した同馬の能力も素晴らしかった。ダービー馬の完全復活は中長距離重賞路線に一段と厚みを加えるもの。前走のジャパンカップはスローペースで前半は折り合いを欠いた印象だけに、9着という結果を度外視して再度注目が必要です。ファン投票1位のオルフェーヴルは既に回避を表明しましたが、今年の牡馬クラシック2冠馬ゴールドシップを始め、GI馬7頭が顔を揃えた
今年の有馬記念。
ブエナビスタの引退レースとなった昨年は、7人気のエイシンフラッシュが2着、9人気のトゥザグローリーが3着に入り、3連単は782.6倍の波乱決着となりましたが、今年は一体どんな結果となるのか!?
それでは、有馬記念は下記7つの“消し条件”で
連対確率が高い馬を7頭に絞り込みました。
■ 消し条件 【1】
外国産馬、地方馬、3歳馬を除き、2000m戦未勝利、未経験馬
■ 消し条件 【2】
■ 消し条件 【2】
前走GI戦5着以内馬を除き
芝2000m戦の持ち時計が2分1秒以上
■ 消し条件 【3】
前3走がいずれも国内戦で、その3走内にGI、GⅡ戦で3着以内
GⅢ戦1着がなく、前2走どちらも6人気以下
■ 消し条件 【4】
前3走とも良・稍重で全て5着以下
■ 消し条件 【5】
■ 消し条件 【5】
前3走内にGI3着以内がなく、過去8走以上勝ち星がない馬
■ 消し条件 【6】
前3走内に2000m以上のGIで3着以内がある馬を除き
10月以降1戦以下の5歳以上馬
■ 消し条件 【7】
ダンスインザダーク産駒
上記の消し条件に当てはまらなかった7頭は
エイシンフラッシュ
オーシャンブルー
ゴールドシップ
スカイディグニティ
ダイワファルコン
ナカヤマナイト
ルーラーシップ
オーシャンブルー
ゴールドシップ
スカイディグニティ
ダイワファルコン
ナカヤマナイト
ルーラーシップ
第57回 有馬記念(GI)の注目7頭
オーシャンブルー 牡4/57.0kg ルメール/池江泰寿
中山芝:0-0-0-1 芝2500m:0-0-0-1 最高タイム:2.30.7
血統 父 ステイゴールド 母 プアプー 馬主 青芝商事(株)
前走 金鯱賞 1着 勝率 0.462 連対率 0.538 3着内率 0.538
血統 父 ステイゴールド 母 プアプー 馬主 青芝商事(株)
金鯱賞で重賞初V。素質を開花させた、勢いそのままにグランプリの頂点を狙う。16日は栗東坂路での調整。チップを蹴り上げ、軽快なフットワークで気持ち良さそうに登坂し、4F59秒8‐44秒4‐15秒0をマークした。新馬戦以外の12戦全てで常にメンバー2位以内の上がりを披露するように末脚は非凡。期待の大きかった素質馬が、4歳冬にしてようやくたどり着いた念願のG1舞台です。
ゴールドシップ 牡3/55.0kg 内田博幸/須貝尚介
中山芝:1-0-0-0 芝2500m:未経験
前走 菊花賞 1着 勝率 0.667 連対率 0.889 3着内率 0.889
血統 父 ステイゴールド 母 ポイントフラッグ 馬主 小林英一
秋初戦の菊花賞トライアル・神戸新聞杯で3度目の重賞制覇を達成すると、本番の菊花賞を3分02秒9の好タイムで快勝。皐月賞に続くGI 制覇を飾り、見事二冠馬に輝いた。これでデビュー以来の通算成績は9戦6勝2着2回。唯一連対を外した日本ダービー(5着)でも、勝ち馬のディープブリランテとは0秒2差だから、その安定感は特筆できるものがある。菊花賞のあとはジャパンカップを見送り、短期放牧で十分に英気を養って、暮れの大一番を目標に調整されている。中山コースでは、皐月賞を圧倒的な末脚で制したように適性は高い馬。3度目のGI 優勝へ向けて視界は良好です。
スカイディグニティ 牡3/55.0kg スミヨン/友道康夫
中山芝:0-1-0-0 芝2500m:未経験
前走 菊花賞 2着 勝率 0.222 連対率 0.444 3着内率 0.667
血統 父 ブライアンズタイム 母 ナイストレビアン 馬主 (株)G1R
菊花賞2着。「前走後はあまりダメージがなかった。放牧先でも疲労を見せなかったので」。急きょ参戦となった経緯を説明した大江助手。オルフェーヴルが自重し、混戦ムードとなったここならの手応えも出てくるだろう。一気に力を付けてきた。ダービーの行われた5月には、未勝利だった。6月に初勝利を飾ると500万も連勝。1000万の身で挑んだセントライト記念は14番人気と評価は低かったが、フェノーメノの2着と激走し、菊花賞でも0秒3差の2着と好走した。「この馬はレースを使うごとに、どんどん成長してきている。体の使い方、軸脚の替え方など走るごとに変化する」。急速に進化を遂げる愛馬に同助手も感嘆する。
ナカヤマナイト 牡4/57.0kg 柴田善臣/二ノ宮敬宇
中山芝:3-2-0-0 芝2500m:未経験
前走 天皇賞 9着 勝率 0.313 連対率 0.563 3着内率 0.625
血統 父 ステイゴールド 母 フィジーガール 馬主 和泉信一
中山・芝コースで〔3・2・0・0〕をマーク。前々走の産経賞オールカマー勝ちを含めて、連対率100%を誇る中山巧者である。前走の天皇賞(秋)は後方から差を詰めただけで9着に敗退したが、4歳秋を迎えて心身両面で成長を示しており、条件が好転した今回は魅力十分の1頭と言える。また、重馬場での好走実績もあり、晴雨兼用で馬場を問わない点は大きなアドバンテージとなりそうです。
血統 父 キングカメハメハ 母 エアグルーヴ 馬主 (有)サンデーR
ルーラーシップ 牡5/57.0kg ウィリアムズ/角居勝彦
中山芝:1-0-1-2 芝2500m:0-0-1-2 最高タイム:2.33.0
前走 ジャパンC3着 勝率 0.412 連対率 0.529 3着内率 0.706
血統 父 キングカメハメハ 母 エアグルーヴ 馬主 (有)サンデーR
今年の4月に国際G1・クイーンエリザベス2世C(シャティン・芝2000m)を制覇。悲願のビッグタイトルを獲得した。父にキングカメハメハ、母に名牝エアグルーヴを持ち、デビュー時から大きな期待を寄せられていた良血馬が充実の5歳を迎えているだけに、JRAのGI 制覇もすぐ手の届くところまで来た印象だ。前々走の天皇賞(秋)、前走のジャパンカップともにスタートの出遅れが響いて3着に敗れているが、近2戦の上がり3ハロンは33秒1、32秒7(ともに推定)と、メンバー中最速タイムをマーク。パワフルな末脚は一級品だ。これまで14戦7勝、勝率5割を記録している右回りコースに替わって、グランプリ制覇を狙う。
前走の福島記念で悲願の重賞初制覇を達成。ステークスウイナーの仲間入りを果たして、3度目のGI に挑む。左回りコースではまだ勝ち鞍がなく、右回りの中山・芝コースでは〔5・3・1・4〕の好成績を記録しているように、現役でも有数の中山巧者と呼べる存在だ。今回は大幅な相手強化となるが、今の勢いは魅力。先行力と器用さを活かして、上位に食い込むことができるか、注目です。
ダイワファルコン 牡5/57.0kg 北村宏司/上原博之
中山芝:5-3-1-4 芝2500m:未経験
前走 福島記念1着 勝率 0.269 連対率 0.462 3着内率 0.577
血統 父 ジャングルポケット 母 ダイワルージュ 馬主 大城敬三
血統 父 ジャングルポケット 母 ダイワルージュ 馬主 大城敬三
前走の福島記念で悲願の重賞初制覇を達成。ステークスウイナーの仲間入りを果たして、3度目のGI に挑む。左回りコースではまだ勝ち鞍がなく、右回りの中山・芝コースでは〔5・3・1・4〕の好成績を記録しているように、現役でも有数の中山巧者と呼べる存在だ。今回は大幅な相手強化となるが、今の勢いは魅力。先行力と器用さを活かして、上位に食い込むことができるか、注目です。