FBFの仲間のみなさんへ。
個人的
連絡メールより
無断で勝手に
事後承諾にて
シェアさせて頂きます。

札幌北区島貫慎之しまぬきのりゆき。
カトリック札幌北26条教会信徒。
聖ヨハネマリアヴィアンネ
島貫慎之しまぬきのりゆき。
無断で勝手に事後承諾にてシェアさせて頂きます。




「2022年度平和旬間」

「安倍晋三元総理大臣の逝去」

に際して、

日本カトリック司教協議会会長の菊地東京大司教から会長談話としてメッセージが送られましたのでお知らせいたします。


平和が暴力によって踏みにじられている危機的な状況の中における緊急のメッセージでありますので、
一人でも多くの皆さんに届きますように。



2022 年平和旬間 日本カトリック司教協議会会長談話 


平和は可能です。
平和は義務です。 
平和が暴力的に踏みにじられた年になりました。
いのちの尊厳がないがしろにされ、その保護が後回 
しにされる年になりました。
わたしたちは、2022 年の平和旬間を、
また新たないのちの危機の現実の中 
で迎えます。
2 年以上にわたる感染症の脅威の中で
教皇フランシスコは、
いのちを守り、
その危機に立 
ち向かうには
連帯が不可欠だと強調してきました。
2020 年 9 月 2 日には、
この危機的状況から、
以前 
よりよい状態で抜け出すには、
「調和のうちに結ばれた多様性と連帯」が不可欠だと呼びかけています。 

しかしながら
この半年の間、
わたしたちの眼前で展開したのは、
調和でも多様性でも連帯でもなく、
対 
立と排除と暴虐でした。 

感染症によるいのちの危機に直面する世界では、
戦争こそしてはならないはずです。
しかし、
世界の 
指導者たちの考えは、
わたしたちとは異なるようです。 

ウクライナへのロシアの武力侵攻は、
平和を求めてこれまで積み重ねてきた国際社会の努力を踏みに 
じる大国の暴力的行動として
世界に大きな衝撃を与えました。
そして、
いのちを守り平和を希求する多 くの人の願いを顧みることなく事態は展開しています。 

感染症の状況の中で、
わたしたちは互いに支え合うこと、
互いのいのちを思いやること、
つまり
連帯 して支え合うことこそが、
いのちを守る最善の道であることを体験から学びました。
平和とは、単に争 いがない状況のことではなく、
争いが起こりうる社会のさまざまな要因を取り除き、

互いが支え合いながら
いのちを生きる状況のことです。
しかし
戦争によって暴力的にいのちを奪われる多くの存在に触 れ、
その理不尽さに心が打ちのめされるとき、
わき上がる恐怖と怒りは、

思いやりや支え合いを、
感情 の背後に追いやってしまいます。
今世界は、
暴力によって平和を獲得することを肯定する感情に流され ています。
しかしそれは、
真の平和を踏みにじることにしかなりえません。 

今年の復活祭メッセージで、
教皇フランシスコはこう呼びかけました。 

「どうか、戦争に慣れてしまわないでください。平和を希求することに積極的にかかわりましょう。 
バルコニーから、街角から、平和を叫びましょう。「平和を!」と。各国の指導者たちが、人々の平和 
への願いに耳を傾けてくれますように」(2022 年 4 月 17 日)。 

同時に、
戦争という事実があまりにも大きい力をもっているため、
その陰で、
多くのいのちの危機が 忘れ去られています。
さまざまな理由から
祖国を追われ避難の旅路にある人たち、
経済状況からいのちをつなぐことが難しい人たち、
政治や信条に対する迫害からいのちの危機に直面する人たち―。
こうし た、
長年にわたって放置されている人間のいのちにかかわる課題も、
世界には山積しています。わたし たちの周囲にも、
法律の狭間で翻弄されながら助けを求めている人はいます。
神から与えられたたまものであるいのちは、
その始まりから終わりまで守られなくてはなりません。
互いに支え合って
この共通の家で生きるわたしたちは、
「人間のいのちと、地球上のあらゆる形態のいのちを守ることが求められていることを認識し、
エコロジカルな正義を推進するよう」求められています
(ラウダート・シ目標 2)。 

平和旬間を迎え、

わたしたちはさまざまな角度から平和について学び行動する時を与えられていま 
す。

「すべての戦争は全人類に影響を与え、
死別や難民の悲劇、
経済危機や食糧危機に至るまで、
さまざまな後遺症をもたらします」。
そう述べたうえで教皇フランシスコは、
復活祭メッセージを次のよう な呼びかけで締めくくっています。

「兄弟姉妹の皆さん、
キリストの平和において勝利を収めましょう。 
平和は可能です。
平和は義務です。
平和はすべての人が責任をもって第一に優先するべきものです」。 

皆さん、
この平和旬間に、
暴力によらない平和は可能だと、
連帯こそが平和を生み出すのだと、

あらためて声を上げ行動しましょう。 


2022 年 7 月 7 日 
日本カトリック司教協議会会長 
カトリック東京大司教 菊 地 功



日本カトリック司教協議会 会長談話


安倍晋三元総理大臣の逝去に際して



安倍晋三元総理大臣が銃撃され亡くなられたとのニュースを聞き、驚きと共に悲しみが湧き上がっています。

安倍元総理大臣の永遠の安息をお祈りいたします。


いのちに対する暴力を働くことによって、
自らの思いを遂げようとすることは、
いのちを創造された神への挑戦です。

神がいのちを与えられたと信じるキリスト者にとて、

いのちはその始まりから終わりまで守られなくてはならない
神からの尊厳ある賜物です。

すべてのいのちがもつ不可侵の尊厳と、

あらゆる苦難の中にいる兄弟姉妹に、

連帯と支援を示すことの大切さは、

2019 年 11 月 25 日、

東京における日本政府および外交団との懇談において

皇フランシスコが語られたことでした。

「すべてのいのちを守るため」

というメッセージを伝えた教皇訪日を実現するために、
安倍晋三元総理大臣はご尽力くださいました。

多くの人が
自由のうちにいのちをより良く生きようとするとき、そこに立場の違いや考えの違い、

生きる道の違いがあることは当然です。
その違いを、
力を持って、
ましてや暴力を持って押さえ込むことは、
誰にもゆるされません。
今回の暴力的犯罪行為の動機はいずれ解明されるので
しょうが、
暴力が支配する社会ではなく、

互いへの思いやりや支え合いといった神のあわれみの
心が支配する社会が実現することを祈り行動したいと思います。


あらためて、

安倍晋三元総理大臣の永遠の安息を心からお祈り申し上げますとともに、
ご家族の皆様の上に
主からの深い慰めと平安がありますよう、
お祈りいたします。

2022 年 7 月 11 日

日本カトリック司教協議会会長

カトリック東京大司教

 菊 地 功