ーーーStory within a storyーーー
私たちの入会したテニスサークルでは、
毎年4月終わりの新人歓迎会で、新人が出し物をする。
新人が出し物をするのは、新人同士の仲を深めるためと、
『出し物』という話題を通じて先輩とも仲を深めやすくするため。
今年の新人である、私と絵美ももちろん出し物に参加する。
今年の出し物は、、、
『SKB48の恋するチョコチップクッキー』
新人のほとんどが女の子だったため、即決だった。
可愛い衣装を簡単に手作りし、皆でアイドルさながらに着飾る。
いい機会だし、私も絵美に言われるがままに、ストレートだった髪に思い切ってパーマをかけた。
女子大生らしいゆるふわの髪型になって、何だか少し照れくさい///
軽快なリズムに合わせて、踊りながら登場すると、
観客である先輩たちから歓声が上がった。
出し物を終えて、アイドル衣装のまま、
くじ引きで決められた席に着く新人たち。
私の席の隣は、最初に案内してくれた祐二さんだった。
祐二「由紀ちゃん!お疲れ様!」
由紀「ありがとうございます~!
緊張しましたぁ~っ//」
祐二「全然そんな風に見えなかったよ(笑)
それに…由紀ちゃん、化粧すると別人みたいだね?」
由紀「えっ!?そうですか!?
…私、高校生の時もずっと地味だったので、
こうやってメイクしたり、髪型変えたりって初めてで…///
………変じゃないですか?」
祐二「変じゃないよ!
前の由紀ちゃんも素朴で可愛かったけど、
こうしてメイクとかすると、めちゃくちゃ可愛い!
っていうか綺麗っ!
オレ、タイプだなぁ~♪」
由紀「もぉー!祐二さんってば…!
彼女さんに怒られますよぉ!」
祐二「やべっ!
……彩花に聞かれてないかな!?(笑)」
祐二さんが気にした、祐二さんの彼女さんの方へと目を向けると、その近くにいる陽平くんが目に入った。
陽平くんの隣は絵美。
楽しそうに話している二人を見て、胸がチクンと痛む…。
(思い出したーーー。
私は子供の頃、陽平くんが大好きだったっけ………。)
子供の頃に住んでいたアパートの、隣の家に住んでいたのが、陽平くんだった。
毎日のようにお互いの家を行き来したり、外で一緒に遊んだり、
本当に仲良しだった私たち。
けれども、私が小学校3年の春、
陽平くんのお父さんの転勤が急遽決まって、
遠くへ引っ越して行ってしまったーーー。
離れたくなくて泣きじゃくる私の頭を、
優しく撫でてくれたのが忘れられないーーー。
(ーーーようへい、くんっーーー
ーーーーーー行か、ない、でーーー)
(ーーーゆき、ごめんねーーー)
まだ子供だった私は、陽平くんがどこに引っ越したのかもよく分かっていなくて、
もう二度と会えないかと思っていた。
それが、まさか…
こうして同じ大学の、同じサークルで再会できるなんてーーー。
⇒ Intertwined love (6) へ続く
モノローグばっかで、説明的ですみません…(_ _。)
ちなみに、SKB48 分かりましたか?(笑)
そう!ス・キ・ビですっо(ж>▽<)y ☆
…チョコチップクッキーは、ただ単に私が一番好きなクッキーなだけです(* ̄∇ ̄*)アハ