1960年代の後半に、日本でも第二次ソウルブームが到来しました。

 

1965年にはテンプテーションズ「マイ・ガール」(ビルボード誌年間10位)、シュープリームス「ストップ・イン・ザ・ネイム・オブ・ラヴ」(同20位)、1966年には前回記事の「男が女を愛する時/パーシー・スレッジ」にフォー・トップス「リーチ・アウト・アイル・ビー・ゼア」(同年4位)のヒットがあり、1967年はアレサ・フランクリン「リスペクト」(同年13位)、また1968年には飛行機事故で亡くなったオーティス・レディングの死後発売された「ドック・オブ・ベイ」がHOT100の年間第4位にランクされています。

 

続々とソウルナンバーが世界中でブームになったのでした。それらの中でも、1966年に華々しいブラスサウンドのイントロが印象的だったのがサム&デイヴの大ヒット曲「ホールド・オン、アイム・カミング」でした。リピートして繰り返す盛り上がりが最高で、大好きでした。


サム&デイヴのライヴ映像です。1966年のスタックス&ヴォルト・ツアーのライヴです。

 


当時語られていたのが、歌詞の意味。タイトルが男女の絡みの隠語ではないかということでしたが、この歌詞の本来の意味は「(苦しいだろうが)待ってなよ、俺が行ってやるからな」という内容だそうです。


この曲は多くのカヴァー録音が行われています。

 

まずはエリック・クラプトンとBBキングです。デュオ・アルバム『Riding With The King』に収録されています。例のジャケット、クラプトンが運転手で、BBが後ろの座席でフンゾリ返っている写真が使われており、クラプトンがキングにいかに敬意を表しているかが分かる作りだったのも印象的でした。

 


女性のこの人が歌うと、本来の歌詞の意味より、男女の絡みの隠語を思わせる(汗)超セクシーな歌唱。ティナ・ターナー。なんともエロいですなぁ。

 

そういえば大昔ティナ・ターナーが、赤坂のMUGEN(ディスコというか、ソウルクラブというか)にてコンビの相方アイクと行ったライヴのエロさは半端なかったことを思い出し、思わずため息(笑)。なお、この動画は2000年のライヴだそうです。

 


昨年亡くなったアレサ・フランクリンが、1982年にアリフ・マーディンのプロデュースで世に出したアルバムに収録されています「ホールド・オン、アイム・カミング」。静止画です。

 


ロックン・ロールの伝道師、「火の玉ロック」のジェリー・リー・ルイスも歌っていたのですね。TVの映像みたいですが、派手なパフォーマンスは健在ですね。ただ収録年度や会場などは不明です。

 


もっとたくさんカヴァーはあるのですが、極めつけでしょうか。ジェイムス・ブラウンとトミ・レイ・ハイニーによる「ホールド・オン、アイム・カミング」2005年ののライヴです。どうも男女のデュオが多いのは何故、と邪推したくなるナンバーですね。

 


ジェームス・ブラウンが亡くなったのが、この翌年の2006年。

 

彼のステージアクションのお決まりといえば、ステージを下がろうとしてはセンターに戻り、またマネージャーにガウンを掛けられて退場しそうになって、また戻って歌うという定番。

 

やたら盛り上がりましたね。本当にエンターテイナーでした。このパフォーマンスをだれか引き継いでくれないのでしょうかねぇ(笑)。