数年前にNHK-BSで放送された作曲家・筒美京平ドキュメンタリーを観て知った驚きの事実。
筒美京平の作曲家としての出世作「ブルー・ライト・ヨコハマ」は、尊敬する作曲家・浜口庫之助の「愛のさざなみ」の独特のビート感に影響を受けて作った-という事実。
むむむ、言われてみると島倉千代子のフワフワしたメロディの歌い方と、いしだあゆみの口先だけの鼻歌感には共通したものがあるなぁ、と妙に感心してしまいました。作詞は、前の記事「恋の奴隷」同様、なかにし礼です。
島倉千代子が1968年にレコード大賞特別賞を受賞した時のモノクロ動画です。ボクは「この世の花」以来、コロコロ転がるお千代さんの歌唱が好きです。
流行歌手・由紀さおりに改名しての最初の曲「夜明けのスキャット」以来、この方の安定した歌唱が好きです。♪アズナブール流しながら・・・で始まる「恋文」も良かったですよね。
ちなみに「恋文」は、作詞が「喝采」の吉田旺、作曲は黒澤映画の音楽で知られる佐藤勝という異色コンビによるものです。「愛のさざなみ」の由紀節も彼女ならではの独特のノリです。
演歌界にありながら、細野晴臣などニュー・ミュージック界からお声の係る坂本冬美の「愛のさざなみ」もいいですね。2006年のテレビ出演時の歌唱です。
この人も演歌歌手という肩書が似つかわしくないストレート・ヴォイスが魅力の田川寿美。オペラのアリアとかを歌っても似合う才能の持ち主です。ただこの「愛のさざなみ」は、歌い込まないのがツボなのでサラッと行きたいものですね。サラッとね(笑)。
なぜか演歌歌手に人気の「愛のさざなみ」。紅白落選も気にせず明るい伍代夏子の歌唱ですが、ちょっとリキみが気になるかも。これは2015年のチャリティコンサートで、なんとフルオーケストラをバックに堂々と歌っています。この編成で歌をリキまないで、というのも無理な注文でしょうが。
珍しい男性の歌唱。大人のクレイジーケンバンドのケンさんのカッコいい「愛のさざなみ」。このクールなナンバー、もう少し男性の歌唱があってもよかったかな、とちと残念。
トリはこの方。浅丘ルリ子。これも作詞家のなかにし礼と12人の女優たちに選ばれし「愛のさざなみ」。これも録音時のスタジオ風景をアップしたもので、残念ながらフル歌唱ではありません。そういえば昔々「夕陽の丘」を石原裕次郎とデュエットしていたころを思い出し。フフフ。
中原淳一の強い推薦を得て主役を演じた『緑はるかに』。さすがにボクは子供すぎて(笑)観ていませんが、中原淳一の世界から抜け出してきたような美少女に憧れを抱いていました。
なんだかお千代さんからルリ子さんへ話題が移ってしまって申し訳ない。島倉さんには「人生いろいろ」という多難な実人生を彷彿とさせる深い内容の歌がありましたが、いろいろ感を抱かせないサラッと歌唱が持ち味でしたね。
余談ですが、なぜかお千代さんは着物の衿を「ぬきえり」にしないでキッチリ着ておられたのが、ずーっと不思議でなりませんでした。ただし東海林太郎の「すみだ川」のカヴァーを歌うときだけは例外でしたね。ああ、ボクは大好きでした。