古い文献に、この曲の邦題は「私は無責任」(笑)とあります。さすがに最近ではほとんど使われていないようですが。

「無責任」とくれば、ついついこの人の一連の作品を思い出します。ボクはこの人たちの作品が好きで、CDのみならず東宝映画作品のDVDまで買っています。

ご存じ無責任男!

植木さんの無責任男は絶好調ですが、この歌「Call Me Irresponsible」における「無責任ぶり」はダメパパの自虐ネタとでもいうべき内容。身につまされる歌詞です。


作詞はサミー・カーン、作曲はジミー・ヴァン・ヒューゼンの名コンビで、1963年度のアカデミー主題歌賞を受けています。

それにこの歌詞は、「ir-」だの「-ble」だの接頭辞、接尾辞の連発。中学時代の英文法の授業を思い出しますね(笑)。



まずは超王道のフランク・シナトラ。ボブ・ホープの司会のテレビ番組での堂々の無責任ぶり(笑)です。




女性の代表はこの人、ジュディ・ガーランド。これは彼女のTVショウの映像ですが、冒頭の仕掛けが面白い。見当たらなくなった主人公ジュディの無責任ぶりをヤユしているのでしょうか。

残念ながら、彼女が歌うのは少しだけですが、さすが~です。(メドレーで別の歌がつながっています)





つぎはイギリス代表、ダスティ・スプリングフィールド。1966年のテレビ番組での誠実な歌唱、まったく無責任とは別世界ですね。彼女は「この胸のときめきを」
の英語版をヒットさせたことでつとに世界に知られる実力派歌手ですが、前回のスキーター・デヴィス同様、ヘア・スタイルに萌えますね(関係ない話ですいません)。




この曲は、予想以上にカヴァー録音がたくさんあります。アカデミー賞を取ったことで、広く愛好されているみたいです。

アンディ・ウィリアムスは30秒のおしゃべりの後、しっとりと歌います。ボクはダメな男なの・・・と女性本能をくすぐるところがポイントでしょうか(笑)。




ねっとりうっとりのジョニー・マティスは、ヴァースから歌っています。




ボクのアイドル、だけではなく、マイケル・ブーブレのアイドルでもあるボビー・ダーリンの歌唱を聴くと、かつてボビーがシナトラ二世と呼ばれた理由が分かるような気がします。




さてそのマイケル・ブーブレも3枚目のアルバムタイトルからして『Call Me Irresponsible』。しびれますね。男のボクがしびれるのですから、女性はなおのことでしょうか?



なお、正式映像はコピーできませんが、素晴らしいのでぜひリンクで鑑賞してみてください。

 ⇒マイケル・ブーブレの公式チャンネル「Call Me Irresponsible」


さてこの曲の人気の秘密はこの映画で主役が歌ったことによります。1963年のジャッキー・グリースン主演映画『パパのデリケートな状況』の主題歌としてです。この動画の1分43秒から歌うシーンがあります。味わい深い歌唱ですね。




さてこの映画の後でレコードでヒットしたのが、ジャック・ジョーンズの歌唱です。60年代にジャック・ジョーンズという「平凡な名前」が影響したのか、日本ではあまり有名ではありませんでした。

しかもボクはどこかで彼の歌を聴いた記憶があるのですが、ジャック・ジョーンズという名前はボクの中学の英語の教科書に最初にでてくる男性(ちなみに女性は、Betty Smithでした)名でしたので、この人の名前を聞くと英語の教科書を思い出すという逆流性胃炎みないな感じがして(失礼!)、まじめに聴いていなかったようなのです。


今回もジャック・ジョーンズの「Call Me Irresoposible」の音源を探し当てましたが、状態が悪くやむを得ずパスさせていただきました。せめて名前がジャックではなく、トミー・ジョーンズとかトム・リー・ジョーンズとかだったらもっとマッチョで歌手としての印象が違ったかもしれませんね(汗)。もちろんジャックさんの責任では決してありませんので、お気になさらずに。