前回の『帰らざる河』のトレイラーで歌っていたのは、カントリー・シンガーのテネシー・アーニー・フォードだと紹介したところで、彼の代表作を忘れてはならじとYouTubeを探しまわりました。

1955年のビルボード年間トップ40の第2位に輝いたのはテネシー・アーニー・フォードの「16トン」です。

ビルボード年間ベスト40の2位!!

この年の第1位は、ロックンロール元年を世界に知らしめたビル・ヘイリーと彼のコメッツによる「ロック・アラウンド・ザ・クロック」であることはつとに知られていますが、2位のこの曲に最近注目があたることは少ないみたいです。

Tennessee Ernie Ford



YouTubeを検索してみると、まずはカントリー系シンガーは多くカヴァーしています。御大ジョニー・キャッシュもです。

Johnny Cash




若手では、リアン・ライムス。13歳でデビューしてきたときには上手すぎてビックリしました。この映像は、3年ほど前のグランド・オール・オープリでのステージ。さすがに上手すぎますね。

これでも30歳くらいだそうで、ビックリです。

ReAnn Rimes live at the Grand Ole Opry in 2011



この「16トン」を作ったのは、テネシー・アーニー・フォードの友人で、自身カントリー・シンガーでもあるマール・トラヴィス。自分でフォードより先にレコーディングしなかったのは謎ですが、低音の魅力のアーニー・フォードのドスの効いた声に説得力があったためでしょうか。
本人の歌唱を紹介するテレビ番組の映像もありました。YouTubeって、憎たらしいくらいなんでもありますね。モチロン、ボクも初めて観ます。

Merle Travis




♪ローレン、ローレン、ローレン、で我が国でも一世を風靡した迫力ある男性シンガー、フランキー・レーンも歌っています。やはりドス効いてます(笑)。

Frankie Laine




さて低音の魅力溢れるグループからは、ザ・プラターズの1988年ごろのテレビ番組です。グイッと突き上げますね。痺れます。

The Platters




ボクの記憶では、日本のヒルビリー・ミュージックの人気者、小坂一也も歌っていたはずだと探したのですが、残念ながら見当たらず。

日本代表としては、低音の魅力のフランク永井さんに締めていただきましょう。歌詞がフフフですよ。この人の「こいさんのラブコール」などの不思議な関西弁ソングにも驚きましたが、この歌詞もスゴイ!

フランク永井




【余談】この「16トン」については、ある映画の一場面で深い思い出があります。

1985年から1955年にタイム・スリップする『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(Part.1)を観ていて、主人公(マイケル・J.フォックス)が街のレコード店に入るシーンで、ドアに「16 tons Tennessee Ernie Ford、ただ今入荷」(って英語でどう書いてあったかは忘れましたが、笑)の紙が貼ってあったことを強烈に覚えています。

タイム・スリップするのが1955年だったので、その時も家に帰ってから調べたら「16トン」は1955年の発売だったことを確認し、映画の時代考証の正確さにビックリしたのをいまだにハッキリ記憶しています。

そんなマニアな人間が日本にいたことをロバート・ゼメキス監督はご存じないとは思いますが、この映画のテーマ曲で劇中スピーカーがぶっ飛ぶシーンに流れたヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの「パワー・オブ・ラヴ」も最高のロック・ナンバーでしたね。


と、トリヴィアなpopfreakの独り言です(笑)。思い出したいかたは、このリンクでご鑑賞ください。「パワー・オブ・ラヴ」のシーンです。

「パワー・オブ・ラヴ」の流れる映画のシーン


こんな楽しい映画、最近観なくなって久しいですね。