作曲家リチャード・ロジャーズは律義な人で、オスカー・ハマースタインⅡ(作詞)とコンビを組む前はロレンツ・ハートが作詞のパートナーでした。ハートが亡くなるまで。
この「いつかどこかで」は1937年のミュージカル『Babes In Arms』のために書かれた曲のひとつですが、このほかにも「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」「レディ・イズ・ア・トランプ」がこのミュージカルのために作られました。
まずは日本ではあまりお馴染みではありませんが、ブライアン・ダーシー(1968年生まれ)がロレンツ・ハート作品を歌った映像作品からスーザン・イーガンとのデュエットで。ミュージカルの王道的歌唱とはこういうのをいうのでしょう。
Rodgers & Hart - "Where or When" from "Babes in Arms" - Brian d'Arcy and Susan Egan
このミュージカルが2年後に映画化されますが(邦題『青春一座』・・・なんという邦題でしょう笑)、予告編の2分07秒あたりで主役のミッキー・ルーニーとジュディ・ガーランドがチラッと歌います。
驚いたことに、ミュージカルで歌われた11曲中、映画ではわずか2曲しか使われなかったとか。なんと「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」「レディ・イズ・ア・トランプ」もボツになったそうですから、映画人の強権ぶりが(センスの問題も含め笑)うかがえますね。当時のMGMのアーサー・フリードがこの映画のプロデューサーですから、誰も言えなかったのでしょう。「こんな名曲を外すな!」って。
さて、意外にこのグループがこの曲を広めるのに貢献しています。
The Lettermen
いつもいつでも。この王者には感服させられます。錚々たる歌い手たちと次々と一緒に歌うシナトラです。
Frank Sinatra
with Loretta Lyn, Tony Bennett, Natalie Cole, Dean Martin, John? Denver, Leslie Uggams, Robert Merrill.
Barbra Streisandのこの映像を観て、リズがクレオパトラならバーバラはツカンカーメンかっ??と突っ込みたくなるのはボクくらいでしょうか(笑)。
Following the incredible success of her previous television special, "My Name is Barbra", CBS requested another - and it would be filmed in color, lending to the special's name: "Color Me Barbra
かつてバーバラの成功の支えとなった「マイ・ネーム」シリーズ(CBSレコード)の出所はここだったのですね。YouTubeでいろんなことが分かってきて、興味は尽きません。
いかにハート=ロジャーズの曲が広い世代に愛されていたかを示すGeroge Michaelの「いつかどこかで」。ワム!ですからねぇ。ギリシャでもこの曲は知られていたのでしょうか。
英国のお洒落紳士も歌っています。Bryan Ferry
最後は、この人で締めましょうか。
Diana Krall
「いつかどこかで」は、歌ものも多くありますが、演奏ものも多数あります。歌ものでもとうてい1日で紹介しきれませんので、演奏ものはまたの機会にいたしましょう。