前回の「月は東に 日は西に」で思い出す戯れ句。「犬が西向きゃ 尾は東」(苦笑)。でも正解は「尾は下向き」ですよね(笑)。

さて東西東西~、ときたところで南北問題行きますか。といっても半島の南北ではなく、「国境の南」。この曲は、1939年(昭和でいうと14年)ジミー・ケネディ作詞、マイケル・カー作曲、と資料本にあります。知らないなぁ、と思ったら共にイギリス人でした。不思議なことに
イギリスとアメリカで同時に出版され、ヒットしたとか。アメリカではカントリー界の大御所、ジーン・オートリーがヒットさせたものですがカントリー・フレーヴァーがありますね。いまだとテックス・メックスとかいうのでしょうか。

まずは味わいのウィリー・ネルソンのライヴ演奏で。

ウィリー・ネルソン、1989年の映像ですから、まだ若い感じです(笑)。90年代に気づけば、「老人力」炸裂していましたものね。





さてそのオリジナル・ヒットの大御所、ジーン・オートリー 1939年の録音です。




いきなりですが、一時ボクはこの歌手兼俳優のダウナーな歌にはまっていたことがあります。厭世観に溢れ、思わずひきこもりたくなる声の持ち主。ほとんど知られていない(と思いますが)存在ですが、結構危険な男です。

クリス・アイザック




 
カントリーものはソウル・シンガーは歌わないとの迷信を吹き飛ばす快心の歌唱はサム・クック。なんでも彼の自伝映画の企画が進んでいるそうです。ボクはかれが射殺された本当の経緯を知りたいと願っているので、美化物語ではなく、ドキュメンタリーを希望します。




ボクの記憶では、Frank Sinatraの「国境の南」はシングル盤で出ていました。ジャケットにはメキシコの風物詩サボテンのイラストとソンブレロ(だったかな)が描かれていたはず。こんな曲がシングルで出る時代だったのですね。




最後はスウィングの雄、ベニー・グッドマン楽団で幸せな気持ちです。




この幸せな「国境の南」が作られた1939年、ナチス・ドイツはポーランドに侵攻し第二次大戦が始まっています。なんという対比でしょう・・・。