みんな笑顔のオリンピック、なんていうのは表向きの立て看板に過ぎません。もとより戦いで笑っていたら、勝利の女神はほほ笑んではくれません。

それにしても「みんな笑った」だなんて、とてもいいタイトルなのですが、歌詞を見るとそんな素直な歌ではありません。

They all laughed at Christopher Columbus when he said the world was round
They all laughed when Edison recorded sound
They all laughed at Wilbur and his brother when they said that man could fly


と、かように皮肉な内容です。

コロンブスが地球が丸いと言ったとき、
エディソンが音を録音したとき、
ライト兄弟(ウィルバーとオーヴィル)が人間は空を飛べると行ったとき、
みんな笑った。


この歌詞の(笑)とは、あざ笑いに近いニュアンスかも知れません。

そもそもこの曲、ジンジャー・ロジャーズとフレッド・アステアの映画『踊らん哉』(原題は『Shall We Dance』で『王様と私』の「Shall We Dance?」とはクエスチョンマークのありなしが違います)のために、アイラとジョージのガーシュウィン兄弟が書いたもの。

映画の映像があります。歌は2分ごろからですが、4分位から二人のコミカルな踊りがスゴイ~。圧巻です。



次は、アステア自身の歌う「みんな笑った」です。ボクはアステアの3枚組LP持っていますが、歌も踊り同様、ダンディでスマートです。




さて二人で笑っているのがお似合いのサッチモ&エラです。



小粋なチェット・ベイカーの歌「みんな笑った」もいいなぁ~。




最後はトニー・ベネットの1998年のTV出演時の映像です。素晴らしい!



トニー・ベネットは、この歌を広めることに貢献したフレッド・アステアの名をエンディングで3回繰り返して敬意を表しています。



夏のロンドンでのお祭りも終わりました。またボクは昨日、大文字の送り火を見てお精霊さんを送りました

なのに、ここ数日は国の領土を巡って不快な出来事ばかりが起こります。


楽しい音楽を聴いて、みんなで素直に笑いたいものですね