9月9日重陽の節句に発売されたビートルズBOXの素晴らしいサウンドに心奪われ、ブログでの名曲紹介をサボっておりました(笑)。

さて、9月にまつわる名曲は多くありますが、ボクが一番先に思い出すのは、「セプテンバー・ソング」です。ドイツが生んだ音楽家クルト・ワイル(ヴァイル)によるミュージカル『ニッカー・ボッカー・ホリデイ』(1938年)で歌われました。

先ずはおなじみのJo Staffordヴァージョンでお聴きください。
 

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歌詞はマックスウェル・アンダーソンによる英語ですから、ドイツ語の歌は見当たりません。

クルト・ワイルといえば、ベルトルト・ブレヒトとのコンビで生み出したミュージカル『三文オペラ』が有名ですが、もとはといえば18世紀の『乞食オペラ』の改作です。なかでも「ミッキー・メッサーのモリタート」は「マック・ザ・ナイフ(匕首マッキー)」として、サッチモ、ボビー・ダーリン、エラ・フィッツジェラルド、最近のマイケル・ブーブレなどなど多くの名歌手に歌い継がれてお馴染みです。
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資料によれば「セプテンバー・ソング」は、『ニッカー・ボッカー・ホリデイ』主演のウォルター・ヒューストンが歌ってヒット。また映画化やテレビ化された後、1951年に映画『旅愁』(原題『9月の情事(September Affairs)』の主題歌としてまたもやヒット。ジョセフ・コットン、ジョーン・フォーンテン主演で紅涙にくれた世代のかたには(残念ながらボクはそうではありません)堪らない名曲・名唱だそうです。

次は本命のWalter Hustonの歌で。


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歌詞の内容です。

5月から12月は長いが、君が9月を迎えたら、残りの日々はあっという間に経ってしまう・・
9月、11月、残り少ない日々をあなたとともに過ごしたい。

シナトラとクロスビーのカバー録音盤も人気を競ったとのことですが、ここではドイツが生んだ女優・歌手のウテ・レンバーの歌唱でお聴きください。

ボクの独断ですが、ウテ・レンパーはマレーネ・デートリッヒ以来のドイツが生んだ素晴らしい女優兼歌手です。

母国ドイツを捨てた(亡命)クルト・ワイルが、このウテの切々たる歌唱を聴くことができたなら、どんなにか感動したことでしょう。

Ute Lemper (歌が始まるのは1:30の箇所です。素晴らしい歌唱ですので、ぜひぜひご覧下さい。フランスでのライブ映像だそうです。)


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名歌は世界を巡りますね~。