ビートルズのネタが続きます。
$♪blowin' in the music With The Beatles

The Beatlesは多くのカバー録音を残しましたが、「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」は中でも異色ナンバーで、そもそもはミュージカル『ザ・ミュージック・マン』(1957年)のために書かれたスウィートな曲(メレディス・ウィルソン作)。

ポールが歌っています。


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これは、ハンブルグでのライブ活動時代から演奏していた曲で、ビートルズはペギー・リーのヴァージョン(アルバム『Latin A La Lee!』収録)を最も参考にしているようです。

Peggy Lee

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ペギー・リーは、ベニー・グッドマン楽団の専属歌手として人気を博し、ソロ歌手として大活躍。「ジャニー・ギター」は、映画『大砂塵』のテーマとして大ヒットしました。アルバムでは『ブラック・コーヒー』が絶対!オススメです。

YouTubeには、元のミュージカルのシーンもあります。(1分20秒のところから歌が始まります)
MUSIC MAN- a scene from the Musical


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ビートルズがこういうタイプの曲をカバーするという“懐の深さ”が、世界の幅広い世代にウケるポイントだと思えてしまいます。

例えば、パンク・ロック・バンド、セックス・ピストルズのシド・ヴィシャスは、かの「マイ・ウェイ」を歌いましたが、そこにはプロデューサー、マルコム・マクラーレンの思惑が交錯し、一種“やらせ感”が払拭できません(⇒過去ブログ)。

しかし、ポールがこの歌を歌うのは、純粋にペギー・リーの歌った「ティル・ゼア・ワォズ・ユー」が好きで、自分達のグループでも演奏したいんだという気持ちが伝わってきます。

その証拠にポールはソロになってからもライブなどで歌っていますからね。

ちなみにこの曲は、ロッド・スチュワートほか多くのカバー録音がありますが、個人的にはオーストラリアのベテラン女性ジャズ・シンガー、ジャネット・サイデルがウクレレをバックに歌ったヴァージョンが、ボクは大好きです。

$♪blowin' in the music ジャネット・サイデル『マナクーラの月』に収録されています

残念ながら、YouTubeにはありません~