「ラウンド・ミッドナイト」のウタ編、インスト編と鑑賞して、
やはり作曲家モンク自身の独特のタイム感にビックリしたかたも多いと思います。
コメントでいただいたのですが、「ギリギリのテンションはミストーン寸前です(笑)。ただモンクのバッキングでの演奏はさすがに厳しいですね。」
で、一緒にレコーディングしたマイルス・デヴィスも怒った、という逸話が残されています。
ところでモンクのあの独特のタイム感を受け継いだアーティストはいないのだろうか、と探しました。もちろんボクの独断ですが、エイミー・ワインハウスにその“血脈”を感じました。
ご存知でしょうか?エイミーのこと。
エイミー・ワインハウスのCD⇒「リハブ」のリンク
これを聴いてもらえればお分かりでしょ。(ユニバーサルの提供ですのでリンクのみです)
昨年2月にグラミーを受賞したイギリスの問題児。小さいころから、アルコールはもとより薬物の世話になりっぱなしで、しかも問題が起きるたびのタトゥーの追加彫り。いまやクリカラモンモンで、この姐さんの不良っぷりはハンパじゃあ、あ~りません。
グラミー5部門受賞のニッカンスポーツの記事を引用しますと;
薬物中毒やアルコール依存症などスキャンダルで世間を騒がせた。今年1月にコカイン吸引で取り調べを受け、昨年10月にもマリフアナ所持でノルウェー当局に逮捕されたことで米政府から入国ビザの発給を拒否され、歌唱予定だった式典は欠席するしかなかった。しかし、史上7人目となる主要4部門の全ノミネートという実績に後押しされ、異例の衛星生中継が実現。入院先のリハビリ施設を退院してステージに立った。
彼女のヒット曲「REHAB」は、薬物からのリハビリの略だなんて。
ボクがエイミーに着目するのは、その独特のリズム~タイム感覚です。揺れるような、前後のブレを持ち味にするような歌い方は、ピアノでオフ・ビートな演奏に終始したセロニアス・モンクを連想させてくれます。
もちろんコジツケです。でもYouTubeで見つけたエイミー・ワインハウスの「ラウンド・ミッドナイト」を聴くと、生前のセロニアス・モンクのバックでこの曲を歌って欲しかったと思うのはボクだけではありますまい。
Amy Winehouse/'round midnight
⇒リンク
すでに酩酊状態なのに、さあみんな、これからクラブへ繰り出して、朝まで大騒ぎしようぜ~、てな感じのうたいっぷり。カッコいいですねぇ。
エイミー sings 「ラウンド・ミッドナイト」with モンクが実現したら、めちゃくちゃマッチしたパフォーマンスになったかもしれず、または、4小節目くらいで大喧嘩したかのどっちかでしょうが・・・・。
想像するだけで楽しい組み合わせです。