一度聴くと、3日間ほど頭のなかをグルグル廻り続ける曲がありませんか?
きっと自分の心のサイクルにマッチしているのでしょう。

久しぶりに買ったライブCDの中の1曲にその“サイクルソング”がありまして、聴いてからは3日間ほど寝ている間も電車に乗ってる間もパソコンに向かっている間もずーっとつきまとってくれました。うれしいような、困ったような。

スウェーデンのアカペラ・コーラス・グループ、ザ・リアル・グループのライブに収録されていた「Lil' Darlin'」です。

カウント・ベイシー楽団でお馴染みの名曲。幸いYouTubeにアップされています。

The Real Group

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作曲のニール・ヘフティはベイシー楽団のアレンジを担当していた作編曲家。彼の作品のなかでは一番有名かもしれません。

全盛時のベイシー楽団にあって、このスローなテンポ感がなんとも“なごむ”名曲だと昔愛聴していました。
YouTubeにはベイシー楽団の「リル・ダーリン」もありました。
Count Basie

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これは、おそらくルーレット盤の通称「アトミック・ベイシー」と称されるアルバムに収録されていたヴァージョンだと思います。
ぶっそうなジャケットですが、中身はスウィンギーで最高です。
♪blowin’ in the music ベイシー楽団『アトミック・ベイシー』

この録音の翌年の1958年。ベイシー楽団の演奏の流れそのままに、ジョン・ヘンドリックスが自分のコーラス・グループ、ランバート、ヘンドリックス&ロスによりベイシー楽団との共演盤『シング・アロング・ウィズ・ベイシー』(ルーレット)を録音し、その最後(B面5曲目)を飾ったのが「リル・ダーリン」。
いわゆる“ヴォーカリーズ”の代表的名盤の1枚です。

アニー・ロスの色気のあるヴォーカルが、ベイシー楽団におけるウェンデル・カーリーのトランペット・ソロのフレージンをなぞります。
残念ながらその音源はYouTubeにはありません。CDで聴いていただくしかありませんね。

♪blowin’ in the music L,H&R『シング・アロング・ウィズ・ベイシー』

スウェーデンのザ・リアル・グループは、そのランバート、ヘンドリックス&ロスの「リル・ダーリン」を約40年後(!)になぞっています
またこのライブ盤ではビル・エヴァンス作曲の「ワルツ・フォー・デビー」も歌っており、かつてスウェーデンもジャズ・シンガー、モニカ・ゼッターランドの名唱をおなじスウェーデンの後輩として歌い継いでいる点もたまりません。(かなりオタクなネタですが・・・・)

ちなみに3年ほど前に来日公演を聴いて以来、ボクはザ・リアル・グループの大ファンです。


♪blowin’ in the music ザ・リアル・グループ