カーペンターズの来日初コンサートを観たときに驚いたのは、カレン・カーペンターがドラムスを叩きながら歌っていたことと、
レコードと全く一緒の歌のうまさと完璧なコーラス・ハーモニー”。かつてない衝撃を受けました。

 カーペンターズ

カーペンターズが契約したレコード会社は、A&Mです。

Carpenters LPレーベル@マイ・コレクションです。

「A」は、ハープ・アルバート。ハープ・アルバートとティファナ・ブラスで「マルタ島の砂」や「ビター・スイート・サンバ」(オールナイト・ニッポンのテーマ曲)でお馴染み、美男子のトランペッターです。
一方の「M」は、ジェリー・モス。主に経営手腕を発揮する役割を果たしました。この2人のレーベルは、まさにカーペンターズの世界的ブレイクで大成功を収めます。いわば「インディ・レーベル」ですが、メジャーに匹敵する活躍ぶりは、後の音楽ヴェンチャーを勇気づけました。

一方のバート・バカラックは、1957年ペリー・コモが歌った「Magic Moments」を皮切りに60年代も作曲家として活動していました。

 バート・バカラック

有名曲は;
・「リバティ・バランスを撃った男/ジーン・ピットニー」
・「Make It Easy On Yourself/ジェリー・バトラー」
・「Baby It's you/The Shirelles, The Beatles」
・「(There's) Always Something There To Remind Me/サンディ・ショウ」
などなど。名曲・ヒット曲のオン・パレードです。

そのバート・バカラックと相棒の作詞家、ハル・デヴィッドが、ハープ・アルバートに提供したのが「遥かなる影/(They Long To Be) Close To You」でした。
ハープ・アルバートは「遥かなる影」を渡された時に『この詩はめめしい』って言ってレコーディングしなかったが、後にそれがカーペンターズにピッタリだとリチャードに渡されてレコーディングされたといういきさつがあったと
前出「ヒットこそすべて/朝妻一郎」(白夜書房刊P180より)に紹介されていました。

Carpenters - Close to You「遥かなる影」(当時はいい邦題がついていますね)

 (⇒リンク)

(ちなみに、YouTube にバカラックとハープ・アルバートとリチャード・カーペンターズがA&Mレコードで対談する映像が1分ほどありました。リンクですが。⇒A&M三人男 )

「遥かなる影」「愛のプレリュード」「スーパースター」。この3つの曲がカーペンターズを世界の人気ものにしました。

カレン・カーペンターの心に沁みる歌声は、いつの時代も人の心を打つ優しさに溢れています。


話はそれますが、学校のいじめとか不登校とかが問題になっていますが、学校で子供たちにもっといい音楽を聴かせてたらいいのに、と思うことがしばしばあります。
カーペンターズなんか、ぴったりだと思うのですが・・・。

YouTubeに1972年のライブ映像がありました(ボクが観たのはこのときかなぁ~?)。バカラック・メドレーですが、確かにこんなスタイルでしたね。
映像やサウンドの状態がよくありませんが、「Baby It's You」とか「サンホセへの道」などドラムを叩きながら楽しく演奏しています。


(⇒リンク)

ところでバート・バカラックは、自身でも歌い演奏するコンサートをいまも継続して行っています。
名曲「アルフィ」の自身の弾き語り映像をご覧ください。

Burt Bacharach - Alfie (本人のpiano弾き語り)


(⇒リンク)

相棒の作詞家、ハル・デヴィッドを讃えてグッとくるところ。こちらもグッときますね。


*次回は、バカラックのメロディを世に広めた歌い手の一人、ディオンヌ・ワーウィックです。