パラレルの政治力学 8 | 西森大学文芸部

パラレルの政治力学 8

「なら戦争なんてやらなきゃいいだろう。」
「伝統も生きているんだ。確固たるプロセスを踏まなければ伝統を止めることはできない。君の世界でもそうだったろう?話し合って仲直りでは済まない事なんだ。君がこの世界に一石を投じるんだ。」
そんなこと言われても俺に何ができるんだよ・・・。
「・・・ところでさ、パラレル世界がいくつもあるなら全部で俺は何十人もいるの?」
「特殊条件の影響で生まれなかったり、進化できなかったりしたのを除いてもそんくらいはいるな。」
「そりゃ残酷な現世だ。」
「全くだ。」
余計な御世話だ。もういい、話を変えよう
「で、あんたの正体は?」
「僕は・・・ちょっと待て。おかしな物音がする。表裏党員がここを突き止めたかもしれん。」
今度は何なんだよもう。
「俺こんな世界のために廃人になんてなりたくないぞ!」
「とりあえず逃げろ!バスが来るまでは何とか逃げるんだ!」
お兄さんの部屋はアパートだったが、なぜか隠し通路があった。こいつ何者だ?
「よし、ここを通って行けばしばらくは時間が稼げるぞ。」
狭いし生ごみくさいが仕方ない。黙ってついていく・・・月の光が見えてきた、そろそろ出口だな。
「よし脱出成功だ!」
これは無事に帰れるかもしれない。今度は希望の光が見えてきた。
が、その光はたくさんの自己満党員が銃を構える音で一瞬にして断たれた。