パラレルの政治力学 5 | 西森大学文芸部

パラレルの政治力学 5


連れてこられたのはお兄さんの部屋だった。テレビがある。
「あーテレビあるじゃん!政治家連中はそんなの聞いたことないって言ってたのに」
「今から君に見せるのは多少衝撃的かもしれないが、とりあえず黙って見ててくれ」
しばらくすると、ニュースが始まった。こちらの世界でもニュースの形式は変わらないらしい。まあほぼパラレルなんだからこれくらい当然か。
『ではニュース7です。一ヶ月後に政権合戦を控えた今、第24世界からの訪問者細川たかゆきさんの処遇が問題になっています。それについて表裏党は、「穏便に対処する」という文章でのコメントに留めましたが、現在自己満党は会見を開いています。その模様を中継でどうぞ。』
「政権合戦って何だ?処遇?俺明日帰るんだぞ?」
「いいから黙ってみてなさい!」
会見が始まった。党首の永井が出ている。
永井「いいですか、この世界で彼のみが持つ参政権は非常に危険なものです。場合によってはこの世界を暗黒に陥れるかもしれません。したがって、我々自己満党は、彼を殺して、体内から参政権を取り出し、それをバラバラにして海に撒くことが最も優れた解決法だと考えています。」
記者「あの・・・参政権って物体なんですか?」
永井「そうにキマっとろうがアホ!たぶん肝臓にあると思われます」
記者「科学的な根拠は・・・」
永井「それはただの根拠だろうが!行動しないと何も始まりませんよ!」
記者「記憶をなくして帰すというのは?」
永井「それじゃあただ問題を先送りにするだけで解決法にならんだろうが!」
記者「ではわれわれが細川氏に師事して投票権の概念を取り入れるのは・・・」
永井「そんな逃げ腰じゃ政治は務まらんだろうがぁぁぁ!いいから殺して参政権を取り出さないとダメなの!」
記者「しかし殺してしまってはパラレル世界のバランスに致命的なダメージを・・・」
永井「うーるーさーい!そうじゃないとだめなの!」

参政権が物体?永井が俺を殺す・・・?意味が分からんんあああああああああああ