電車内ひきこもり

 

電車に乗っていてふと周りを見渡すと、多くの人達がスマホをいじっている。あまりにも当たり前の光景になっているが、すごい世界だ。

だって、誰も現実を見ていないんだよ？！

僕ももちろん、スマホをやっている一人としてわかるのですが、例えばスマホでブログを見たりブログを書いたりしているときは、完全に脳内が「妄想ワールド」に入っちゃってるんですよね。ひとりニタニタしながら、ブログを書いている。

「次は、**駅～。次は、**駅～」
だるそうな電車内アナウンスで現実に引き戻される。

それで、ふと我に返って周囲を見渡すと、疲れたサラリーマンの顔や、むすっとした表情のＯＬ、しらっとした顔で携帯をいじるおばちゃん…さっきまでいた妄想ワールドとの、あまりにも大きなギャップにうんざりしてしまう。

なんでみんなスマホに夢中になるのかというと、それは「圧倒的に自由で、楽しい」から。スマホの中での世界は、普段言えないことも舞台の上で気軽に言える、勇者になってお姫様を助けることも出来るし、空を飛ぶことも出来る、数千キロ離れた人と一瞬で話が出来るし、好きな仮面や衣装を纏って理想の自分になれる…。圧倒的に自由で、楽しい。

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子供の頃に、ドラクエに夢中になって徹夜したことがある。土曜日学校から帰ってきて、すぐにドラクエを始めて、ご飯もささっと食べてまたドラクエ。それから日曜の明け方まで、ずーっとゲームをしていて、明け方になり少し眠ってまた起きてからドラクエ。

不思議なんだけど、こうなると脳内がドラクエワールドになっているんですよね。なんだか、現実世界に戻りたくなくなる。学校に行くのも、ちょっとしんどい。だって、学校に行くとまた現実がはじまるから、脳内を現実モードに切り替えなくちゃならない。それが面倒くさいから。

本当はこのままずっと、ドラクエをやっていたいのに。だけど、それはいけないことっていうのはなんとなくわかっているし、親にも怒られることもわかっている。

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ゲームやネットにばかりはまって家から出なくなることを「ひきこもり」と言ったりする。「現実を見なさい！」などと、お説教をする人もいる。

しかし、電車内を見渡せばスマホに夢中になっているオトナたち。その瞬間、目の前にある現実から離れてネット世界で自由を手に入れている。その時間を現実から離れていると考えるならば、現実を見ていないことをひきこもりであるとするならば、電車内には、ひきこもりの人ばっかりじゃないか。

いや、別に「現実を見ろ」とか「スマホや携帯ばっかりやってる人ってどうなの？」とか言いたいわけじゃないんですよ。むしろ逆です。僕は、最近ブログにはまりすぎていて、ちょっと現実を見失っている状態だったので、スマホやっていたい派です。

さて、妄想ワールドも終わり。
現実に戻りましょうか（笑）