とわです
たくさんあるブログの中から
ご訪問くださり
ありがとうございます
昨日の続きです。
汗だくの男性は
受付のカウンターに
顔をうずめながら
痛みに耐えている様子。
一方
事務所内も
(多分)初めてのケースだったため
騒然としていました。
まずは
外来担当の看護師さんに
話を通したようですが
ほどなくして
外来受付に来たのは
何と
院長でした
(院長が外来窓口に来て
直接患者と話をしたのは
4年間でこの一度だけ)
静まり返った受付で
院長が男性に
話かけています。
いつ、どういった経緯で
こうなったのかなど
理由を聞いていましたが
やはり
足抜けのための
落とし前として
指を詰めたとのことでした。
『自分で治せ』
待合室に
ずっしりとした重い声で
院長が男性に言い放ち
病院を出るように
促しました。
男性は
院長の毅然とした態度に
治療してもらうことを諦めたようで
赤ちゃんを連れた女性と
うつむいたまま
出ていきました。
ワタシも
他の事務スタッフも
ふう~と
大きく息をしましたが
その場にいた
他の患者さんたちからも
ほーっと
あちこちから
ため息が
聞こえてきていました。
あの場に居合わせた
他の患者さんたちは
男性が
治療をしてもらえないことで
怒り、暴れだすかもしれないと
思った方もいたはずで
正直なところ
物凄く
怖かったと思います。
外来の受付は
通常であれば
ワタシたち事務スタッフで
対応をするのですが
院長が
直接話をしてくれたおかげで
大事にならず・・
となりました。
普段では
ありえないことなのですが
状況を瞬時に察して
院長自ら男性と話をすることで
待合室にいる患者さんと
スタッフを
守ってくれたのだと思います。
あの時に対応をしたのが
バイトの若い事務スタッフならば
男性は
また違う出方を
してきたのではないかと思うのです。
また治療をせずに
男性を帰しましたが
もし受け入れていたら
瞬く間に
地域やその世界の方に
話が広がってしまったと思います。
もし男性が
不慮の事故でのケガだったならば
間違いなく
治療をしたと思いますが
あの時の院長の判断は
正しかったのではないかと
ワタシは思います。
ちなみに
この院長先生
普段は穏やかで
優しい口調で
患者さんに接する方で
腕も確かだったため
院長に診察やオペをして欲しいと
遠方から
わざわざ来られる患者さんも多く
また、地元の地域医療にも
貢献された素晴らしい方です。
(ワタシも子供のころから
診察してもらっていました)
10年ほど前に
他界してしまったとの
話を聞きましたが
院長の意志は
しっかりと受け継がれており
今も当時と変わらず
地域住民にとって
身近で良い医療を
受けることが出来る
かけがえのない病院のようです。
明日は
ワタシの実家の
怖い話です~