2011年5月18日 水曜日
 
震災から2か月以上たち、テレビをみていて思うこと。
 
国はきっといっしょうけんめいこれからの日本を考えてくれているんだと思うけれど、
 
国民、被災者ひとりひとりのことをかんがえてくれているのはボランティア、NPOの皆さんの地道な活動だと。
 
昨日、ニュースでみたのがケーキやさんとそのご友人が
 
「1年に一度のことだからお誕生日ケーキを子供に贈ろう。」という活動。
 
1個2000円のケーキをもうすでに400人の子供におうちまでスタッフが届けていました。
 
素直に喜びを表現できる子供もいれば、怖がって隠れてしまう子もいる。
 
「こわがってたよね、なんでこわいんだろう・・・。」というお兄さんたちのちょっとショックそうな顔。笑
 
今回の震災に関しては明らかにひとりひとりの一歩の行動が大きなチカラをよせあつめているように
 
感じています。
 
でも、わがアイディアではこんな苦労があるようです。
 
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院長浮世先生のブログから
 
先日企業の経営者の方に
「今、Team Japan 300として一番
 被災地の心のケアで、苦労していることは何ですか?」
と聞かれました。

うーん、なんですかね?
現地での対応、いやいやそれは当たり前として、、、
なんですかねえ、、、

あ!そうだ!
「チームをくむマッチングをすること」ですかね。

そうなんです。
Team Japan 300の基本は、
男女混合3人1チームでまわる。
心理カウンセラーとして周りの方に声をかけ、
三人集めて被災地に行く、です。

とこらが、全員がチームをくめるわけではない!
という方は、
個人でエントリーをしていただいています。
そして、災害対策本部でカウンセラーが
お一人お一人からいただいたメールのスケジュールを
カレンダーに記入しながらマッチングをします。

そおんなの、かんたーん!と思うでしょ。
私もこの作業がここまで大変とは思いませんでした。
マッチングを行うボランティアスタッフを泣かせるもの、
それは「キャンセルと変更」なのです。

まず、全員にエントリーして日程をいただいた方には
カウンセラーが全員にお電話します。
すでにその時点で「やめます」という方もいらっしゃるし、
改めてボランティア内容やチームの理念をお伝えして
意志確認です。

そしていよいよマッチング。
いただいた候補日を入力しながら
突き合わせをするんですが、これが結構大変。
「あ、一日ずれてチームにならず」とか。

被災地の状況も刻一刻と変わるので
先日はエントリーしていただいていたドクターも
「うまくマッチングできませんでした、すみません」
とお断りしてしまいました。
なるべく候補日にはいっていただきたいのですが、
ここは悩ましいところです。

ちなみにこのドクターの方は
「僕が医者だからって気を使わないでね。
 どろかきでも仕訳でもなんでもやりますから!」
とマインドあふれるお言葉です。

そんなこんながあり、
ようやくチームがくめそうだ!とやっと決まり
「決まりました!」と連絡をすると、
「その日は予定が入りましたのでいけません」
という答えだったりすると本当に大変です!

またいちからやりなおし。

またようやくチームができそうだ!というあたりで
「キャンセルします」と連絡が入ったり
「事情が変わりました」と、連絡がくる。

また、いちからマッチングしなおし、、。
マッチングは続くよいつまでも、、、(苦笑)

もちろん「いつでも大丈夫です」
「数日前にいってもらえたら融通します」
というありがたーいエントリーの方もおられて、
そういう方は本当にうれしいです。
みなさんお仕事はおありだとは思いますが
できるかぎりのことをしていただいているのが
伝わってきます。

ボランティアとして、現地に行くだけでも、
本当にすごいことだと思います。
ただ、現地にいかなくても
災害対策本部でいつも荷物の仕訳をしてくださる方。
支援物資を送ってくださる方、
そして、現地で私たちを
受け入れてくださるか方々がいなければ、
私たちのボランティアは宙に浮いてしまいますよね。

現地に入りたい!という
熱くて優しくて大きな気持ちを大切にしながら、
その気持ちをチームで活動する人たちへの
ささやかな気配りという強さで、
形にしていっていただきたいと願うのです。

アイディアのカウンセラースタッフが、
お休みの日に説明会だけをしに
渋谷にいっているのをご存じですか?
ボランティア保険も、
災害車両の認定手続きも
スタッフがみんなみんなひとつひとつ、
渋谷でも労働ボランティアなのです。

一般社団法人全国心理業連合会の
代表理事の本田先生も
本当に不眠不休でやっていただいています。
理事のみなさまもいろんな形で
動いていただいています。

現地で遊び相手のボランティアの
リーダーをされている方は、
避難所に行くとたくさんの子どもが
歓声をあげながら取り囲みます。
私たちの見えないところで
どれだけ子どもたちとかかわっておられるかが
その一瞬でわかります。
私たちをボランティアとして受け入れていただけるのも、
このリーダーの方の見えない信頼関係があってこそ。

私たちは目の前に見えているものや、
わかっていることだけでなく、
遙かにたくさんのものに支えられて、
活動できていることを実感する日々です。

「一番苦労することは?」
すぐには見えない人たちの苦労や思いを
なるべく多くの人に理解してもらうこと。
見える苦労ではなく、
見えない苦労をみなに理解してもらう。
そうすれば気持ちよくボランティアに臨めるはず。
それが私の一番の苦労なのでした。

心理カウンセラー 浮世満理子

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中途半端な気持ちで大きなことをしようとするより、
自分ができることをする。
 
それが大事なんじゃないのかな。
 
ちなみに私は毎日、応援メッセージを学校を通して被災地のみなさんに贈っています。