2011年5月17日 火曜日
先週はご心配をおかけしました。
 
最初はたいしたことはないと思いながら、念のための受診したことで
膵炎を起こしていることが発覚しました。
 
きっかけはほんの少しのアボカド(森のバター)です。
 
栄養価の高い野菜で、手作りご飯に使われる方もいらっしゃいますし、
アボダームというアメリカのフードメーカーもあるくらいですから、
あまり危険性を認識しているひとは少ないかもしれません。
 
もちろん、その子の体質、個体差で症状が出る場合、でない場合があります。
 
もともと、ちょこは療法食のみ、おやつもお野菜もなしが基本です。
 
ただ、どうしてもたくさんのお友達と一緒にいるときに
「うちの子はだめなんです。」といいそびれてしまうことがあります。
せっかくみんなが嬉しそうに食べさせているところでその言葉をいうのは結構辛いのです。
 
アレルギーをもっている仔の飼い主さんならその気持ちわかってもらえると思います。
 
ちょこはその日、アボガド100%のジュースを指先に数回つけてなめさせてもらっていました。
一口で「もう結構です。」というべきだったのに
「ちょこちゃん、喜んでる~。」とあげてくれてるお友達に
「ありがとう、もうやめて。」はなかなかいえませんでした。(言うべきでした。)
 
その一時間後でしょうか。
ちょこは急に挙動不審になりました。
それまでじっとわたしの腕の中におとなしく寝ていたのに
吐きたいような、トイレにいきたいような、とにかくパニック状態になりました。
何度も外に連れて行きますが、おしっこもうんちもしないし、吐きもしません。
でもぐるぐるまわって、またお店に戻り・・・、を何度も繰り返しました。
落ち着かず、集中力がまったくなくなりました。
 
結局それは1時間程度でおさまったのですが、
なんとなく気になったので家で犬、アボカドで検索し、アボカドに毒性があることを初めて知りました。
 
症状は2パターン。
* 心筋障害(動悸が激しくなり、心臓がおかしくなる→落ち着かなくなる→嘔吐、下痢)
* 急性膵炎 嘔吐、下痢
 
ちょこは嘔吐も下痢もしませんでしたし、おかしかったのも短時間だったので
あんまり気にしなかったのもの念のため、診察をうけることにしました。それも3日経ってから。
 
1週間前にフィラリアの血液検査をしたばかりでしたから、この1週間での問題だったことは
確かにわかりました。
 
膵臓の数値がとても高くなって、だんだん元気がなくなってきました。
 
ちょこは肝臓の病気をもっていて、脂肪はなるべく避けなくてはいけません。
そんな仔が急にバターをべろべろなめちゃったようなもんですね。
即、入院と言われました。
 
ところが、ちょこは極度の分離不安。
入院時のストレスは膵炎にとても悪い影響を与えるとのことで「入院は避けたほうがいいね。」と
いわれ、皮下注射をしてもらい、通院することになりました。
 
ところが、ちょこは特異体質で皮下注射も苦手なのです。薬剤が身体に吸収されていくのに敏感で
とても痛みを感じてしまうのです。
 
その夜、ちょこはぐったりとし、私のよびかけにもこたえられなくなりました。
あわてて、先生に連絡し、翌朝、即病院へ。
 
先生と相談した結果、病院があいている間、私がずっと抱っこした状態で静脈点滴をしてもらうことに
なりました。それも待合室しか場所がないので、入れ替わり、立ち替わり、
患者さんのわんこや飼い主さんがやってきます。
 
2日間、ずっとそうしていました。
 
日曜日はやっと飲み薬を出してもらって、通院はおやすみ。
療法食も低脂肪食に変えられ、通常量の半分から与え始めました。
 
血液検査の結果、週末のがんばりの甲斐があり、膵臓の値は正常に戻っていました。
 
でも、念のため、心臓に影響がなかったかと、膵臓のもっと詳しい検査を外注でだしてもらっています。
 
今回もわたしの心のゆるみが原因でした。
 
大したことなくすんだのは直感で具合が悪くなる前に病院につれていったからでした。
 
何でも食べられる仔がっても羨ましいです。
肥満の仔が羨ましいです。
犬は食べたいものを食べたいだけ食べられるし、人間はそんな喜んでいる犬をみて満足でしょう。
 
でも、その中に私たちの知らない毒素が隠れている場合があることを忘れてはいけないと思います。
もしおやつや人間の食べ物をあげたいのであれば、事前にひとの口コミではなく
 
自分で調べること、定期的に健康診断をうけることが大事だと思います。
 
日本は動物が口にする中毒に関する研究がアメリカなどにくらべて遅れているそうです。
(最新版の書籍で2003年だと先生が言っていました。)
 
アメリカではアボカドは危険な食べ物第3位にあがっていました。
アメリカのほうが日本よりもアボカドが普及しているからかもしれません。
また原産地にもよるそうです。
 
いま、ちょこの大好きなお友達が原因不明で肝臓を悪くして入院しています。
突然のことで、飼い主さんもとまどっているし、お医者さんも原因がまだわからず、
何か有毒なものを口にした可能性が高いといっているそうです。
 
ちょこと同じ病気の仔もいます。その仔のほうが症状はちょこよりずっとひどいです。
 
おやつや人間の食べ物を与えることについて、わたしは何かを言いたいわけではありません。
 
お野菜にもお肉にも大切な栄養価があります。それが愛犬にとって良い場合も多いと思います。
 
ただ、野菜にはオーガニックとうたっているものだとしても
 
土壌に自然のミネラルのマグネシウムやリンが含まれていて、それが犬の小さな身体に悪い影響を
 
与える場合もあります。
 
ちょこはそのせいで尿石匠になってしまいました。
 
(おやつがダメと言われてかわりに野菜をあげていたからです。)
 
どんどん、食べられるものが減り、療法食でさえ、選択史が減ってしまってるちょこを
 
可哀想だとみなさんは思われるでしょうし、私もとても悲しいです。
 
だから、食の危険性をいまいちど、少しでいいから考えてもらいたいな~と思います。
 
それでも元気な仔は元気だし、病弱な仔は病弱。その仔の運命です。
 
でも、もしできたら、万が一「痛い」と愛犬が思ったときに気付いてあげられるように、
 
「どうして、今具合が悪くなったんだろう?」とすぐに原因を特定できるように
 
与えるものは十分注意して、あれこれいっぺんに与えるのはやめたほうがいいと思います。
 
何が悪かったのかわかれば、獣医さんも治療法がすぐにわかりやすいです。
 
でも、あれもあげた、これもあげた、では獣医さんは消去法で病気を探っていくしかありません。
 
おしゃれを楽しむ分には命にかかわる病気になる可能性は低いでしょうが、
 
食べ物やおもちゃ(ゴム中毒もあります。)は本当に気をつけなくてはいけないですよね。
 
今回は自分の自戒の念とともにお友達わんこの健康を願い、この日記を書くことにしました。
 
念のため、私はドライフード推進派でも、手作りご飯反対派でもありません。
 
どちらにもいいところ、悪いところがあるということです。
 
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