最後④ | 夫が癌になりました

最後④

亡くなる前日


朝早く夫は目を覚ましていた

ずっと手足に力が入ってる

辛くて仕方がないのに

無理してる

擦っても嫌がる


夫の腕を握りしめ

もう楽にしてもらおう

もう頑張らなくて良いよ

伝えると


「何が」と目を見開いて怒った


その後は話しかけても会話にならず


病院から8時頃連絡があり、

夜中来ていただいた看護師さんから、

眠らせたいと言っていたと聞いてるけど

どうします?と聞かれた

今の夫を家で見るにはその方法が1番良いと思った

のでお願いしたいと伝えると、

準備をして向かいますと言われた。

電話を切ってすぐ、自分の車に行き義父に連絡した

眠らせる薬を投与してもらうと


先生が来る前に義父達も到着した

その後、先生が来て本人に意思確認をした

この時、はっきりと「お願いします」と言った

やっぱり辛かったんだよね

準備してまた来ると言われた


看護師さんから連絡が入り、到着が昼頃になること

オムツが必要になると言われる。

義父達がいたので、夫をお願いして

必要な物を急いで買いに行った。

帰ってきてベッドの手配のこと連絡しなきゃ

行けなかったので、別の部屋で連絡をしてると

夫の声が聞こえた。

急いで電話を済ませると、トイレに行きたくて

私を探したが私がその場にいないのに怒り、

義母が手伝うと言ったが、1人で歩いていたと

慌ててトイレをのぞくと、ぐったり座ってる

外にいるから終わったら言ってねと一旦トイレから

出たが、かなり長い間かかった

出た量を看護師さんに伝えるため確認し

なんとか夫を支えてトイレから出した

もう歩く力なんてほとんどないのに

なんとか歩いて定位置に座った


その後また便意が来たが間に合わず漏らしてしまった

急いでパンツを履き替えさせようとしたが

夫の親族をいる前

タオルで見えないようにと思ったけど

うまくいかない

あきらめてそのままパンツを履き替えさせ、

買ってきたパットも着けて

汚れたパンツを洗いにいった


その後義父たちが一旦帰っていった

看護師さんが来て、点滴を開始した

これが1時頃のこと



大きな後悔

夫が漏らしたとき、どうして親に外に

出ててと言わなかったんだろう

そんな姿見られるの嫌う人だったのに

ごめんね