前の記事をお読みになってせっかくのクリスマスにくらい気持ちを皆さまに与えてしまったこと。

それから私の心の言葉から皆さまに大変なご心配をおかけしたこと。

心からお詫び申し上げます。


飛行機に乗り遅れて三連休初日の午前、東京に帰った私は、予定通りに烏賊君との出会いを求めて彷徨っていました。運がいいことに(むしろ妥協の産物?)なんとかするめ烏賊君をゲットし、香りの良いゆずや、お塩も買いました。妥協した訳は、今夜は我が家で退院の日取りを決める日だったからです。この席に即製の塩辛を持参したかったのです。5~6時間あれば大丈夫なように料理方法を変えて。

それに私は今週は軽く喧嘩を仕掛ける予定だった。


姉は黒豆を炊いていたはずです。

母も朝から病室で父と語り合い、主治医の先生にご家族と退院の日取りを決めるんでしょう?と促されて、午後1時に病室をでました。


そんな楽しくて仕方ない時間に、魔の散らせが届いたのです。


母が病室を離れてから、一時間弱。病院から電話がありました。

「病室を見回った看護婦か見つけたのですが、心肺が完全に止まってしまっていました。すぐ来てください。こちらでは今蘇生中です。」


烏賊を放り投げて病院へ。何がなんだかわかりませんでした。

何しろ、退院のために準備万端、あとは日取りを決めるだけだったのですもの。


そこにあったのは事実だけ。

原因も状態もなにもわかりません。

ただただ祈るだけ。それしかできないのです。


その朝母に言っていたそうです。

「今日、poochaはきっと鮮やかなバイオレットのセーターを着てくるよ。

この間とってもきれいな色でお前にとても似合うと俺が言ったから。当たるかどうかかけようか。」


もちろん私はそのセーターを着ていきました。

だって、

「本当にきれいな色のいいセーターだな。こんなのお前しか着こなせないよ。麗子には内緒だけど。」

「そのセーターすごくいいカシミアだなあ。これは相当高いだろう?でもどんどん買えよ。働いた分は全部好きなもの買っちゃえよ。買っちゃえ、買っちゃえ。」


でも、25日(日)午前は大阪から役員が来る。

そして26日(月)は私の大事なプロジェクトの第一回役員報告会。

大事な仕事を反故にすること。わざわざはるばる大阪から来てくださる要人を裏切ること。

そんなこと親父が喜ぶはずもないことをわかってしまう私は、それでも病院を離れなくてはならない。


少しばかり離れてしまうけど、絶対に待っててね。

何度も何度もそう言って、おやじと頬を合わせるしかなかったのです。


私の知らせに先ほど舞い戻ったダーくん。

すれ違いで2分しか話をしていませんが、

彼に私の思いを託して。


またしても羽田でフライトを待っています。

夜空を高く飛んだら、親父にも「絶対に負けちゃ駄目!」っていう私が怒っている涙、見えるかしら。


こんな神様のいたずらに負けてたまるか。

親父の自慢の娘じゃなくなったら、やるきなくなるじゃないの!

私の悪口をつまみにせっかく希望通り帰ってきたダーくんと、杯をかわせもしないなんて、粋な男じゃないぞ!ダンディーが聞いて呆れるわ。


でも、私は仕事しに行くんだ。

明日にはとんぼ返りするから、それまで反省してよくなっておくれ!

頼むよ親父。


悔しい!暖かい親父の頬の温もりが蘇って、涙が止まらない・・・。

帰りたくなるじゃない!さっさと飛んでよ!


きっと大丈夫。

きっと。

絶対。