間抜けでも良いから真っ直ぐに進みたい。下手でも良いから何度でもあきらめずに取り組みたい。多くの人に解ってもらえなくても良いから、いつも熱く語りかけ続けたい。不器用でもいいから真面目に一つ一つ重ねて行きたい。要領が悪くでも良いから失敗に負けないで小さなことで喜べる自分でありたい。そしていつか自分のことを段々に好きになって行きたい。大好きな私になれるまで出来れば生きていたいな。

 

子供の頃、とっても嬉しかった思い出が二つある。これまで挫けそうになるとこれを思い出して自分を元気付けてきた。

 

一つは小学生の頃、父の一番下の兄妹の叔母が交通事故で入院していたとき、心配で毎日お見舞いに行っていた。ある日おじいちゃんが大事に育てていた菜の花を数本失敬してお見舞いにもって行った。叔母は「あなたは本当に優しいわね」って涙目で言ってくれた。私はおじいちゃんに花を摘んだことで叱られるんじゃないかと思っていたのでその言葉が意外な気がして、とっても嬉しかった。

 

もう一つは大学生のとき、実家から通学するつもりで入った大学だったが、理工学部は思った以上にハードで遠距離通学は到底無理だと後でわかった。父方の叔母さんの家が近かったので急遽居候生活をさせてもらうことにした。叔母の家には同い年の息子と、三つ上のお姉さんがいた。決してスペースに余裕がある訳ではないのに私を受け入れてくれた。せめてもの恩返しと思って、週に一日私が夕飯を担当することにした。早めに学校から帰り、叔母に1000円程度のお金をもらい夕飯を準備する。

あるときから私が担当する夕飯の度に、本当に美味しいね、それに珍しい料理をしてくれるからとっても楽しみなの。それにあなたはみんなを楽しませようとして面白いお話で食事を盛り上げてくれる。本当にありがとうね。って言われるようになった。本気でうれしかった。

 

この二つだけで十分支えになった。

たいして誉められるような良いところもないわたしだったけど、叔母2人のお蔭で、何とか不安に潰されずに歩いてくることが出来た。あらためてほんとにありがとう。

私もこの分誰かに勇気をあげ続けるそう決めている。時々悲しい思いに挫けそうになる。でもそれも私自身。逃げないで前に進む。そうすればきっともう少し自分を好きになれると思うから。これが私の小さな自信。