あなたが命がけであるように
俺も命がけで頑張るから
脳神経外科医 上山博康
最近患者さんに対して「大丈夫です」という言葉がけはきをつけるよう言われている。
安易な気持ちで発言すると、後々医療訴訟を起こしかねない時代だからだ。
でも上山先生は違う。
後遺症の可能性のある手術でも、「大丈夫です」と逃げ道をつくらない。
絶対に成功して見せるという覚悟を持って発言している。
「医師は人生を手術すること」と言っている。29歳の時、仲が良く信頼してくれた患者さんの手術に失敗し、今でも胸に刻み、今でも涙を流している。
ああ、人生を仕事にいき、医師としての覚悟とプライドを持って、患者の命を背負っているんだなと。
手術が難しく、他の医師や病院に断られたという患者さんの手術に成功し、先生との2ショットの写真が退院までベットサイドに飾られ、退院後は仕事に復帰した写真と、お父さんと仲良くビールを飲んでいる写真、お礼の手紙が送られていた。
これが全てだと思う。このために仕事をしているのだととかいうことすら考えることなしに、これが全てだということでいっぱいになる。胸がじーんとくる。
こんな医師になりたい。
今日戦えないものに、一年間戦えるはずもなく、来年も戦えるはずもない。
自信を持つほどまだ勉強が到底足りるはずもなく、覚悟なんて容易く言葉にできるものではない。
一時間で学べることは少ないが、だが少しのことを学ぶのにも多くの時間がかかる。
少しずつ、前を向いて、前に進んで、卒業する頃に覚悟を持って働けるようにしていきたい。