今から7年前の2013年12月のこと。
樋口一葉の旧居はいくつかあるようですが、そのうちの一つ、
文京区本郷四丁目の『菊坂旧居跡』を訪ねました。
下調べをして準備した地図を見ながら迷路のような道を歩き、
やっとの思いでたどり着いた細い路地。
正面に見える急な石段が目印になっているので、
ここに違いないと思いながらも半信半疑で入ってみた。
人がすれ違うのに肩が触れるほどの細い路地。
一葉の旧居跡の目印の一つが、家の前にある井戸。
その形が見えてきた。
この家が旧居跡。
特別に案内板があるわけでもなく、そこには普通の民家があるだけ。
普通に人が住んでいて、平穏な日常生活が営まれている雰囲気。
カメラを向けるのも憚られたが、せっかくだからと遠慮がちにパチリ。
井戸には「防災協定井戸」の表示があり、今も使われてるようですが、
かつて一葉が使ったものだとかの表示は一切無い。
近隣の生活のお邪魔をしてはいけないと思い、
文人の香りを嗅ぐのもそこそこに、その場を辞去したのでした。