ポニョ最高!コンペ部門で“大波”おこす | ポニョのブログ

ポニョ最高!コンペ部門で“大波”おこす

 第65回ベネチア国際映画祭でコンペティション部門出品中の宮崎駿監督(67)作品「崖の上のポニョ」が31日夜、公式上映され、上映前後で計10分近いスタンディングオベーションを受けるなど“大波”をおこした。翌1日付の伊紙ラ・レプッブリカは「ポニョがアジアとヨーロッパを繋いだ」。現地のテレビでも「ファンタジックでエコロジスティック」と紹介された。


 5歳の少年・宗介を好きになり人間になろうとする魚の子ポニョの物語。その愛くるしい表情と奮闘ぶりに、観客はもちろん審査員長のヴィム・ベンダース監督(63)=ドイツ=も肩を揺らして大笑いだ。


 宮崎監督自ら、制止するように手を振るジェスチャーを見せても拍手が鳴りやまないほどの大反響。サインを求める観客の中には子供も多かったため、「つい、行きたくなっちゃうんですよね。いいお客さんに出会えて幸せな映画です」と目を細めてニコニコ。


 同映画祭では第61回に「ハウルの動く城」がオゼッラ(技術貢献)賞、62回で栄誉金獅子賞を受賞。賞獲りへの期待が高まるが、公式上映後の会見で手応えを聞かれた宮崎監督は「そんなことわかりません。ただ前回は(優秀作品を創り続けたことを称える賞で)映画を持ってこられなかったから。今回は持ってこられたので」と無欲の心境をのぞかせた。


 1日付地元紙では、5段階評価で批評家10人中、満点1人、4点4人など高得点でこれまでに上映されたコンペ部門9本中、一躍トップに。これまでトップだった北野武監督(61)の「アキレスと亀」も追い抜いた。観客評では10人中、満点6人など大ウケだ。ラ・レプッブリカ紙の採点欄でも3段階で最高の“ニッコリマーク”。


 午前中の地元テレビではオヤジユニット藤岡藤巻と子役女優の大橋のぞみ(8)が歌う同名主題歌が♪ポ~ニョ、ポニョポニョふくらんだ…と歌詞も映し出されて紹介。前日の公式上映前にレッドカーペットを歩く宮崎監督の映像とともにイタリア人の心をタップリ潤したようだ。


 ポニョが亀に続いて金獅子(最高賞)の元へ猛スピードで泳ぎ出した。抜き去り獲得となるか、3日に公式上映を控える押井守監督(57)の「スカイ・クロラ」とともに日本の3巨匠の“泳ぎ”ぶりが大きな注目を集めている。


出典:サンケイスポーツ