大塚国際美術館のすごいところの一つに 全て原寸大であることが挙げられると思います
図録や美術書では味わえないリアル感があります
そのほかに私は現実にはありえない絵の並び方が挙げられると思います
美術史を学んで食い齧った知識が 頭の中の引き出しから引っ張り出される感じでした
それがとても楽しかったです
右が私が大好きなミケランジェロ作トンドの聖家族
ミケランジェロは左に展示されている ルッカ・シニョレリ作の聖家族に触発されたと言います
この2枚が並んでいるのは本当に嬉しかったです
ティツィアーノ(左)とジョルジョーネのビーナス
右側のジョルジョーネの絵は 初めて裸体の女性を横たえさせたとされる美術史的に画期的な絵なのです
弟子のティツアーノがそれを受け継ぎ その後印象派や現代絵画に至るまで横たわる女性の絵がたくさん描かれました
ビーナスという神格を ある意味俗的な美しさに置き換えたとも言えましょうか 笑
※参考画像
このカピトリーノのビーナスが 以降に作られたビーナス像の出発作品です
これを横たえさせて女性の恥じらいや美しさを表現したジョルジョーネの発想に脱帽です
さてお次!
どちらも門外不出とされるレオナルドダビンチの聖母子像
ロンドンナショナルギャラリーとルーブルにある2枚の絵の差を目の当たりにできました
フィリッポリッピ(左)とヴェネチア派を代表するベリーニ(中央)の聖母子像とその集大成といえるラファエルの聖母子像(右)
これを見た時にも心が打ち震えました
この聖母子像も 美術史には外せない2枚です
表現や画面の構成の硬さのあるチマブーイからジョットの人間味あふれる聖母子像への変化は並べてみないと実感できません
これはすでに消失してしまったゴッホの自画像です
残された資料をもとに陶板で復元されました
こんなに楽しそうなゴッホを見たことがない!
幻の珠玉の一枚が再現されたことに感謝したいです
そして紅白歌合戦の時に大塚国際美術館で米津玄師がレモンを歌いましたね
その記念でCDジャケットが陶板化されていました
とにかくなんといってもこのシスティーナ礼拝堂は偽物とは言え これをつくった心意気に感じざるを得ませんでした
とても素敵な美術館でした
思いつきで なおかつちょっと無理してでも 行ってよかったと思えました