ミツバチを初めて飼育した年、2群が全滅してしまった。
原因はヘギイタダニ。
ミツバチ飼育の初心者には大打撃だったが、この経験から学ぶことは多かった。
飼育初年に撮影したミツバチヘギイタダニ。赤丸内の中央の茶色い粒がダニ。
ミツバチ飼育を始めるにあたり、巣箱を設置し、環境を整えた。
しかし、ヘギイタダニ対策を甘く見ていた。ミツバチにとってこのダニは致命的な脅威で、適切な管理が必要だった。
寄生されると成長に異常が出たり飛ぶ力がなくなったりで、最終的に群れ全体が壊滅する。私の飼育初年は、その最悪のシナリオだった。
初めは順調だった。ミツバチたちは元気に飛び回り、巣も拡大していた。
しかし、夏になるころから徐々に異変が見られ始めた。
これは噂のヘギイタダニではないか、とついに目視で発見。
この時は悠長にハーブか何かで何とかなるだろう位の気持ちだった。
今思えば大間違いである。
あまりケミカルな薬剤を使いたくなかったので、ダニ対策に良いとされるアロマオイル(タイム、ユーカリ、ニアウリ等)を天蓋の裏に播いたりしていた。
ダニがちらほら落ちていて効いているようだったので大丈夫かなと思っていた。
なんとかオオスズメバチの猛攻を凌ぎその年を終えた。
そして翌年の春になったがミツバチが増えていかない、、、
巣の中にヘギイタダニが増えて目視で蜂にくっついているものを多く発見するようになった時にはもう手遅れだった。
ダニに対する技術不足やそれ以外のミスも重なり3月半ばには群れは存続が出来なくなった。
飼育初年は蜂蜜の収穫も0だった。
蜂が消費するであろう分しか蜜が巣箱に無いため採蜜は出来なかった。
初年でも蜂蜜がいくらかは採れるだろうという目算だったが現実は厳しかった。
ヘギイタダニ対策の基本は予防。
ダニが増えてからの対策は選択肢が限られるし季節によっては出来ないこともある。
最近、ミツバチのダニ防除という本を読んだが、とても参考になった。
ダニへの様々な防除の仕方やこれまでの対策や被害の歴史が記されていた。
本の中で日照の多いところの巣箱は、ダニが高温に弱い性質によってダニが少なくなる傾向があると記されていた。
これは私の実感にも完全に合致していた。日陰が多い場所の巣箱の方がダニは増加しやすい。
内検時にダニを意識して群れを観察すること、春~夏の雄房の削除、女王更新の際の育児房が無い時にシュウ酸処理、冬の育児房が無い時にシュウ酸処理。
ミツバチ飼育2年目から、これらを組み合わせることでヘギイタダニの数が低い状態(ざっくり見た位では基本いない状態)を保つことが出来るようになった。
初めての飼育で全滅という結果は痛かったが、この経験を通じてヘギイタダニ対策の重要性を理解した。
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