最近、ある漫画・アニメにハマってます。

それは、テレビアニメ新シリーズが始まっているという噂の、「ドラゴンボール」です。もちろん、私はアラサーですので、このアニメは小学校の頃にほぼ毎週欠かさず見ておりました。もはや「小学校」という協同体において、他生徒と交流するにあたり鑑賞必須の番組と化していたこの国民的、いや世界的アニメ「ドラゴンボール」。20年ぶりくらいにまともに読書・鑑賞してみた感想を書いてみます。



大人になってから読むと面白かった所1◆戦闘漫画じゃなかった件
この漫画、ずっと戦闘漫画だと思ってましたが、そうじゃなかったんですね。なんという、壮大なスケールで描かれている、ギャグ漫画なのでしょうか。特に1~5巻あたりなんて、各キャラによるボケツッコミが、漫才コンビのような勢いで描かれています。だいたいボケは孫悟空なのですが。笑いすぎでどこも全部面白いのですが、特に面白かったのは

ウーロン[豚のキャラクター]と孫悟空が話している時。

悟空「おまえ、豚肉好きか?」
ウーロン「好きなわけないだろ!!」

でした。



大人になってから読むと面白かった所2◆天才的な組み合わせ
漫画家になる、というのは夢物語みたいなものだと聞いたことがあります。それくらい、食っていくには難しい職業。さらに、その中でも人気ナンバーワンと言っても過言ではない、王道中の王道の週刊誌「少年ジャンプ」に一度でも載るだけでもすごいこと。さらに連載が持てるだけですごい。その連載が、厳しい読者アンケートもくぐりぬけ、10回以上続くというのも素晴らしい。さらに2巻、3巻、と発行され、アニメ化もされ、映画化もされ、なんていう作品は文字通り1000作品に一つのレベルなのでしょう。そしてそれが20年経った今でも再度アニメ新シリーズが作られたり、映画が何作も製作されたり、となるともはや何十年に一度レベルの出来事なのでしょう。

さて、そのすごすぎる漫画の作者・鳥山明さんは文字通り天才と言えると思います。特に漫画界の巨匠であることはもちろんのこと、大ヒットテレビゲーム「ドラゴンクエスト」「クロノトリガー」などのキャラクターデザインとしても名を馳せていらっしゃり、日本、いや地球上の漫画やゲームを愛する人々の神みたいな存在になられているのであります。

さて。そんな天才が描く、「戦闘ではない部分」はいかがなものなのでしょうか。たとえば、少年漫画には時々とってつけたように入ってくる「恋愛面」について。

物語中盤までに登場していた、メインの独身男性キャラ→孫悟空、クリリン、亀仙人、ウーロン、ヤムチャ、ピッコロ、天津飯、餃子、ヤジロベー、ベジータ、人造人間17号
物語中盤までに登場していた、メインの独身女性キャラ→ブルマ、ランチ、チチ、人造人間18号

◆一般人が「ドラゴンボール」の作者としてカップルを描いた場合◆
孫悟空&ブルマ★物語の1巻で登場していた女性キャラはブルマのみだった(はず)。ごく普通の漫画のパターンとして、これだけ登場している女性キャラは、主人公とくっつくはず、であった。
ブルマ&ヤムチャ★ところが、悟空はブルマのおめがねには敵わなかった、ということなので。次に出てきたヤムチャ。物語前半では普通に付き合っていたため、ごく自然な組み合わせ
孫悟空&ランチ★ブルマがメインヒロインかと思わせていたが、ヤムチャとくっついたため、やむなく他の女性キャラとカップルにさせるという、安易な思考
クリリン&チチ★両方ともサブキャラとしてなかなか登場回数も多く、主人公に関わることも多いため、ちょうどいい位置同士でくっつく。
人造人間17号&人造人間18号★そもそも人造人間に恋愛という概念があるのか、というところも「漫画だからアリだよ!」とあえての人造人間カップルを描いてみる。
天津飯&ランチ★ランチが好きそうだったから。

↑ここまでは普通の人が考え付く範囲でしょう。


◆ちょっとした天才が、「ドラゴンボール」の作者としてカップルを描いた場合◆
孫悟空&チチ★メインヒロインのブルマとくっつくかと思いきや、あえてチチと夫婦にする、という天才的な発想。実際、原作でもこの夫婦になりました。
クリリン&ブルマ★えーーーーーー!?ブルマ、背が高い人が好きじゃなかったのー!?いえ、愛はそういう条件を超えるのよー!!みたいな、意外性を狙うならこの組み合わせ。
ピッコロ&誰か★えーーーーーーーー!?ピッコロって、結婚とかするの!?みたいな意外性を狙うならこの組み合わせ。
人造人間18号&ベジータ★えーーーーーー!?18号が地球人と恋愛!?でも、ベジータくらい、悪者なら、わからなくはないか~~みたいな、意外でも納得できる組み合わせ。目つきも似ている。

↑せいぜい、ここくらいまでは有り得るだろう、と当時の読者は考えていたのではないでしょうか。それがまさか、、、、、、、、



◆天才【鳥山明】が、「ドラゴンボール」の作者としてカップルを描いた場合◆
孫悟空&チチ★ここは、幼少期の約束を守らせて、あっさりしすぎている結婚が面白くありつつも、そこまで読者を驚かせることはない。しかし、、、、、、、、
ランチ&天津飯★本当にくっついたかはわからないが、まぁこういうふうに有り得そうな組み合わせもいれて、読者を油断させておいてからの・・・・・・・・・・。

ベジータ&ブルマ★なんでどうしてこうなった!?20年前に読んだときには「ふ~~ん。ベジータみたいな悪者キャラも、結婚なんてするのか」くらいに思ってたんですが、大人になってから読むと、、、、、、、、、いやいやいやいや、どう考えてもおかしいだろ!!!とツッコミどころ満載すぎる夫婦なのです。しかし、なれ初め等ほとんど触れられていないにも関わらず、数少ないコマ数でトランクスに過去描写として語らせることにより、なんとなく「そういわれればくっつきそうな気もする」と、読者になんともいえない説得力を与えてくるのですから、天才すぎる・・・・と言いつつやはりこの組み合わせは漫画史上に残る驚きの展開でしょう・・・・。
きっかけとしては作者さんいわく「サイヤ人を増やしたかった」とのことで、そんなこったろうと思ったと思いつつ、しかし他にも「ベジータ&人造人間18号」とか「ベジータ&ランチ」とか組み合わせあったはずなのに、よりによってヤムチャとくっつきかけていたブルマを相手にするとは、鳥山先生の天才的すぎる発想力にビックリしました。確かに、タイムマシン作成ということを考えるとブルマがうってつけなのですが。
しかし、「結婚はしてない」とか「寂しそうな父を見てなんとなく」とか、当時の少年漫画としてはなかなか際どいセリフを取り入れられたものであります。たぶん当時の私、もはやこのへんの意味、全然わかってなかったなw 子供の頃は、結婚ってラブラブ大恋愛の末にするもんだと、思ってましたもんね。。。。

クリリン&人造人間18号★これはもう、20年前の私でもびっくりしました!!!!!さすがに!!ベジータとブルマのもちょっとはびっくりしたけど、まぁ人間同士だし(サイヤ人だけど)、と納得。しかし、、、、人造人間って、、、、、、、ロボットじゃないの!?と当時の私は勘違いしていたので、(正確にはサイボーグなんですね)、赤ちゃん生まれた時とか、「え・・・・・・・・・・・?!?どうやって!?」て思いましたね。でもなれ初めのシーン自体は好きです。ベジータとかに比べて、ちゃんとなれ初めが描かれてますよね。しかしなぁ~~~~クリリンって結構「普通の地球人」の感情の平均値みたいなのを持ってる人だと思ってたので、言うならば、自分が人造人間の男性と結婚するくらいの衝撃値ですね。

↑というわけで、大人になって読んでみると、夫婦の組み合わせがあまりにもビックリした、というお話でした。


大人になってから読むと面白かった所3◆タイムパラドックス
青年トランクスが未来からやってきて、現代の悟空たちに危機を知らせる、という「セル編」ストーリー。ただ、実は現代のセルを倒したとしても、「青年トランクス」のいる未来の実情は変わらない、という「タイムパラドックス」が少年漫画ながら展開されたわけですが。
まぁ、意味全然わかってませんでしたね、わたしww  「え!?なんで青年トランクスのいる未来のほうも平和にならないの!?」と。




こんな感じで、20年越しにハマってます。