中原の虹 | not simple.

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あるときはさすらいの本読み、あるときはジャンル無用の映画好き、またあるときは、B級グルメの備忘録

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「汝、満洲の王者たれ」予言を受けた親も家もなき青年、張作霖。天命を示す“龍玉”を手に入れ、馬賊の長として頭角を現してゆく。馬と拳銃の腕前を買われ て張作霖の馬賊に加わった李春雷は、貧しさゆえに家族を捨てた過去を持つ。栄華を誇った清王朝に落日が迫り、新たなる英雄たちの壮大な物語が始まる。


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「蒼穹の昴」の続編ということで、春児(チュンル)たちと久々に出会えたうれしさったら!かなり丁寧に私としては読んだかなぁ。
「蒼穹の昴」がすごくステキだったために、読むのをずっと控えてたんですが、やはり読んでよかった!

西太后の悩みの深さや、性質としての美しさや春児の相変わらず美しい佇まいや所作にうっとりしてしまう。
梁文秀はあまり登場しないけれども要所要所で登場してきたので、何かあるなぁーとか思ってたらやはり、梁文秀らしいというか、復活してくれてありがとう~という気持ちにさせられます。
全員大変そうなんだけどw

春児の兄、雷哥が主人公なのかなぁ。
雷哥と春児の再会の春児の感情を抑えた様は心打たれます。
春児の悩みや彼が選んだ道のりが切ないです。
玲玲と雷哥の再会のシーンで、よかったね、雷哥という気持ちにもなりました。30年たってやっと赦されるということをしった雷哥。
このシーンのためだけに4巻までゆっくり読んでてよかった!とおもいました。

彼がつかえる張作霖ってこの作品ではじめて知りました。
東北王と呼ばれた人なのね~。
この人がおっとこまえ過ぎて、すごいです。
「鬼でも仏でもねえ。俺様は張作霖だ」だとか、
しかたがないと、誰かがあきらめそうなことをいうと、叱り飛ばしたり。

宋教仁も登場ページはかなり少ないのですが印象的でした。
体力とかあまりなさそうなんですけど、本当に自分が信じる国を作るために命をかける姿勢がすばらしいです。

大阿哥も微妙に暗躍していて、彼が求めるものは何か?そのあたりは最終的には描かれていなかったので、続編で活躍というか暗躍するんでしょうかねぇ~?