イントゥ・ザ・ワイルド-★★★- | not simple.

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あるときはさすらいの本読み、あるときはジャンル無用の映画好き、またあるときは、B級グルメの備忘録

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英題: INTO THE WILD
製作年: 2007年
製作国: アメリカ
日本公開: 2008年9月6日
(シャンテ シネ ほか)
上映時間: 2時間20分
配給: スタイルジャム
カラー/35mm/シネマスコープ/ドルビーデジタル
公式サイト

スタッフ
監督・脚本・製作: ショーン・ペン
原作: ジョン・クラカワー

キャスト:エミール・ハーシュ、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ウィリアム・ハート



大学を優秀な成績で卒業したクリス(エミール・ハーシュ)は車や財布を捨て、自由を手に入れるための放浪の旅に出る。
労働とヒッチハイクを繰り返し、アメリカからアラスカへと北上。アラスカ山脈の人気のない荒野へと分け入り、捨てられたバスの車体を拠点にそこでの生活をはじめる。
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ギンレイホールにて鑑賞。今年の5本目です。

ショーン・ペン監督作品です。
結構昔はやんちゃでエキセントリックなお人柄という印象だったのですが、作品もですが監督としても一つ一つじんわりと丁寧に作っていく人という印象に変わってきました。
本作ではもともとがどうなるかということが宣伝に盛り込まれているので主役のクリスが最後どうなるかということをわかっている状況で観るわけです。

非常に優秀かつ裕福な一人の青年がすべてを捨てて(文字通りクレジットカードから身分証明書からすべてを処分しちゃいます)、親兄弟にも何もいわずある日突然姿を消して、2年後にアラスカの荒野で餓死した状況で発見されるわけです。

その状況や彼がすれ違った人たちとなにがあったのかとうことを2時間20分かけてみていくわけですね。
主人公のクリスがやったことを「愚か」とばっさり切り捨てるのはとても簡単でしょう。
自然をなめてる箇所があるわけですから。
ただ彼が子供のころから抱えていた孤独感、赦すという行為を飲み込むこと。
そのためにこの放浪は必要だったわけです。

旅している間ほとんどいろいろな人が思わず気にかけてしまう。
好きになってしまうクリスという人物。
彼も相手のことが大好きになってしまうわけです。
それでも相手に「行くの?」と聞かれたら迷わず「いく」と答える。
そこまで追い詰められてしまった「何か」を感じる・・・あるいは、わたしたちも昔、もしくは今も持っている「何か」を思い出してその重苦しいかけらをどう消化すればいいのかを考えさせられる作品です。

”Happiness is only real when shared”
このことをちゃんと発見できてよかったね。と思います。
ちゃんと実感を伴って気がつくということがとても難しいことだなーと思います。
そしてこの想いを忘れずに生きていくというのは非常に難しいということも発見してほしかったな。

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