丸山ダムの前にかかる田中賞受賞の吊床版橋、のぞみ橋です。
ダムの上から見るとよく目立つのぞみ橋(奥)。手前のいわゆる普通の吊り橋(?)は小和沢橋。
左岸から。
もとからかかっていた小和沢橋でも車両の通行は可能だったが、重量制限が6tと新丸山ダム建設の工事車両が通るには不十分だったため
のぞみ橋が建設されたとのこと(Wikipedia)。
そのため新丸山ダムの建設後は撤去される予定の仮設の橋であるらしい。
仮設ゆえか親柱はなく、右岸上流側の側面にひっそりと橋名と2004年の田中賞受賞のプレートが掲げられている。
橋のたもとには田中賞受賞とその理由を説明した看板がある。
吊床版橋の道路橋としての長スパンと、撤去を前提としてリサイクル性に配慮したことが受賞の理由に挙げられている。
また上掲のWikipediaによると名称は「ダム完成後の木曽川下流域の安全を望むという願いと、ダム工事が速く進捗するように東海道・山陽新幹線ののぞみをイメージして、『のぞみ橋』と名づけられた。」とのことで、前半はともかく後半のこじつけっぽいところが味わい深い。
しかし同じ上路式PC吊床版橋で田中賞受賞の潮騒橋でも書いたけど、個人的にはこの形式、どうにも見た目が不安で好きになれない。
下向きの荷重を水平の引っ張りで支えるという理屈はわかるものの、上路式アーチや普通の吊り橋のようなわかりやすい踏ん張り感がなく、このまま下向きにたわんで折れそうな気がしてしょうがない。
見ていたらなんとなく食虫植物のハエトリソウを思い出した。
新丸山ダム完成後はなくなってしまうかもしれないということで、今の内に見に行きましょう。
次回は隣の小和沢橋。