饗庭神社境内を抜けて進んだ先にある八幡社と白山神社です。
坂を登ると分岐に道標が立っています。
新しい見た目ですが、文句は古い道標を写したものでしょうか。
左の蛇坂(じゃざか)は、傍らの看板で「昔大蛇が、ザラザラと音を立てて通ったあとだと伝えられています。」と説明されてされており、現在は階段になっています。
普通は男坂の方が急で女坂がゆるやかになっていそうなものですが、ここでは逆に右の殿の道が車も通れるルートとなっています。
車道を通したことで昔とは道が変わったのかもしれません。
坂を上ると白山公園として桜が植えられています。
昭和3年建立の「御大典紀念饗庭白山公園」石碑があるので、意外に古くから公園として整備されていたようです。
広場の奥に建つ八幡社。
八幡社縁起。
永徳3年(1383)に足利尊氏からこの地を与えられた加賀の石川妙鶴丸によって、このあと紹介の白山神社と共に建立されたという。
南東の字城山にあった饗庭城の鎮守として勧請されたものであろう、とのこと。
その後、子孫の饗庭妙鶴丸は松平信光(家康の御先祖さん)を呪い殺そうとしたのがバレて自殺したとも書かれています。
この話がどこまでホントなのか分かりませんが、呪い殺そうって発想も、それが自殺に追い込まれるほどの問題になるってのも時代を感じるエピソードですね。
公園の北側からは北西の眺望があります。
公園からもう少し登った頂上付近に白山神社が鎮座しています。
玉垣代わりの(?)ざっくりした石組がいい感じ。
白山神社縁起。
先ほどの八幡社の所にもあったように、加賀から来た石川妙鶴丸が勧請したのが始まり。
そして予想外なことに展望台がありました。
これがまた意外と景色がいいのよ。電線邪魔だし水平出てないけど。
新田開発でできたであろう水田と三河湾、奥には渥美半島と伊勢まで見えます。
手前が佐久島、中央奥が神島、左は伊良湖岬。
西側への眺望もあります。
ということで国宝の金蓮寺弥陀堂を見たついでにでも、饗庭神社から白山神社へも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
一応車でも登れるし、歩いても大したことないし。
おまけ。
八幡社の近くには戦時中に掘られた陣地壕の跡があります。
解説。
展望台から見たように、確かに三河湾からやってくる敵は良く見えそうです。
饗庭城も同じような考えで建てられたんでしょうか。