
アンドレア・ザンゾット』という章があるのですが、その偉大な詩人に
初めてお会いし、厚かましくもお食事までご一緒してきました。
というと聞こえがいいですが、実は緊張しっ放しだったので、食べた
ものの味をほとんど覚えていない程…。そんな私にいろいろお話して
くれたザンゾットさんは、素朴で気取らない優しい紳士でした。
ミーハーもいいところなのですが、2ヶ月ほど前に彼にお手紙を書いて、
ずうずうしく質問をしたためたのです。その質問とは、須賀さんが文中に
『今度イタリアに行ったら、ザンゾットをたずねようと思う』と書いて、
その2年後に亡くなったのですが、彼の住む地方都市を須賀さんが訪問
できたかどうか、ということでした。その市が私が以前住んでいた市の
すぐ隣にあることもあり、ずっと気になっていたのです。手紙を読んだ
彼の奥様がお返事を下さって、この日に至ったというわけでした。
彼のお返事は『残念ながら実現しなかったのですよ…』でしたが、
須賀さんのことはよく覚えていらして(彼も既に86歳というご高齢で
あるにもかかわらず)、彼女の急逝を心から悼んでいると言われました。
彼の数多くの詩集の日本語訳が現在までは出版されていないのが、
本当に残念です。須賀さんが生きていらしたら、きっと翻訳されたで
あろうと思うと、ますます胸がいたくなりました。